一眼レフで喜ばれるおしゃれな人物写真の撮り方。シネマティック写真とは?

一眼レフでモデルを撮影していて「なんかありきたりな写真になってしまう」と悩んだことはありませんか?

ポートレート撮影をしていてモデルさんの反応が微妙だと、「自分は写真家に向いていないんじゃないだろうか?」と思ってしまうこともあります。

そんなときは、シネマティックな写真を撮ってみてください。

明るくてきれいな写真ではありませんが、ポートレート写真とは違う魅力を感じてもらうことができます。

今回の記事では、一眼レフでモデルに喜ばれるおしゃれな写真の撮り方と、ストーリー性のあるシネマチック写真について話したいと思います。

これからたくさんのモデルを撮影しようと考えているカメラマンさんは、今回の記事を参考にモデルに喜んでもらえる、おしゃれな写真を撮ってみてください。

一眼レフでおしゃれに撮る方法

一眼レフでおしゃれな写真を撮るためには、撮影モードを「マニュアルモード(M)」で撮れるようになることをお勧めします。

なぜなら、自動モード(P)、絞り優先(Av)、シャッタースピード優先(Tv)は、カメラに頼った撮影になってしまうため、自分がイメージした写真というより、一般的なきれいな写真にしかならないからです。

自分にしか撮ることができない写真は、マニュアルモードで自分なりの設定をすることで、他のカメラマンとの差別化をすることができます。

そこで、自分らしい写真をつくるために意識しておきたいことが「光の使い方」「構図」です。

光の使い方を意識する

ポートレート撮影を始めると、光をどの角度から当てればいいのか悩んでしまうことがあるかと思います。

光の当たる角度、つまり、太陽をモデルのどの位置にもってくればいいのかということ。

光の当たり方の基準は、写真家から見て「逆光」「半逆光」がおしゃれな写真になると言われています。

「逆光」は、写真家の正面から太陽の光が当たる位置。

逆光は、最近よく聞く「エモい写真」になりやすく、モデルの後ろから太陽の光が入って、紙の輪郭が出やすく、心が動かされる写真にしたいときに効果的です。

「半逆光」は、写真家の斜め45°正面から太陽の光が当たる位置。

モデルの顔に自然に太陽の光が柔らかく当たるため、この写真もまた「エモい写真」になりやすいです。

ちなみに「順光」は、写真家の後ろに太陽が来る位置。

モデルからすれば、正面から太陽の光が当たるため、まぶしそうな顔になったり、顔が白とびしやすくなるので、人物ポートレート撮影より風景写真向きといった感じです。

モデルに喜んでもらうようなおしゃれな写真を撮りたいときは、できるだけ「逆光」「半逆光」を意識して撮ってみてください。

一眼レフのF値を開放で撮る

おしゃれな写真を撮る方法として、F値を開放(F1.4~2.8を目安にして)で撮ることも効果的です。

F値とは、「絞り」のことでカメラに入ってくる光の量を調整するもの。

f値を設定する場合「F2.8にしてモデルを明るく背景をぼかして」とか「風景の輪郭をはっきり撮りたいからF11にしよう」と言うように、撮影の目的によって解放にしたり絞ったりします。

数字を小さく(開放)すると、カメラに入ってくる光の量が多くなり、背景に「ボケ感」を出すことができます。

主に、人物をいれたポートレート撮影に向いています。

数字を大きく(絞る)すると、カメラに入ってくる光の量が少なくなり、背景に「ボケ感」がなくなります。

主に、風景写真や商業写真に向いています。

ということは、モデルに喜んでもらえるおしゃれな写真を撮るには、F値を「開放」で撮るほうがいいでしょう。

一眼レフの露出を上げる

露出とは、被写体の明るさを調整する役割があります。

一眼レフで撮影する場合「ISO感度」「シャッタースピード」「F値」の組み合わせで、自分がイメージした写真を撮る事になります。

こうして撮影した写真を確認した時に「周りの明るさはイメージ通りなんだけどモデルさんが暗いなぁ」と感じた時に、露出を少し上げて明るくして撮ることがあります。

この露出を上げて、適正な明るさに補正することを『露出補正』と言います。

この露出補正を上手く使うことでモデルさんの顔を明るくすることができ、おしゃれな美肌効果のある写真にすることができます。

どんなポートレート写真に仕上げようか、どんなレタッチをするかによって露出補正の使い方が変わってきます。

例えば僕の場合で言えば、Lightroomでレタッチすることが目的になるので、撮影する段階では敢えて暗めに露出を下げて撮影し、Lightroomのレタッチで全体の明るさのバランスを作ります。

僕の写真は映画の質感をイメージした『シネマチック写真』がコンセプトなため、映画の質感のように明暗(コントラスト)の差が少なく目が疲れにくい写真を意識してます。

もし撮影時に周りの風景とモデルさんの明るさに差を出してしまうと、レタッチをする時にモデルさんの顔が白飛びしたり、周りの風景が黒つぶれしてしまいます。

そうならないことをイメージしながら、撮影する時の露出を下げ気味で暗く撮っています。

ポージングにこだわりすぎない

ポートレート撮影を受けてくれるモデルさんの中には、常に写真家のイメージしたテーマに合わせてポージングを練習している人もいます。

でもポートレート写真の全部がポージングされた写真では、メリハリがなくモデルさんからしても、よくある定番の写真にしかなりません。

もちろんモデルさんもポージングを試す場としてポートレートを受けている人もいますが、写真家にとってはモデルさんの自然な表情を、いかにドラマチックに撮るかを練習する場でもあります。

商業写真ならポージングにこだわる必要がありますが、作品撮りの場合は、ポージングにこだわりすぎず自然な表情をドラマチックに撮って上げた方がモデルさんも喜んでもらえます

構図を意識する

おしゃれに見える構図を意識することも、喜ばれる写真を撮影する1つの方法です。

僕はCREATOR OF ARTのサイトのブログ中で、何度か構図について話していますが、一眼レフでもスマホでも構図を意識することはとても重要なことなんです。

構図について詳しく書いた、こちらの記事が参考になります。

ポートレートで魅力的な構図と単焦点レンズで喜ばれる写真の撮り方。

ここでは簡単に解説しますが『三分割構図』を意識することで、魅力的な写真を撮ることができます

『三分割構図』とは、縦横均等に分割して線を引き、その交わる点や線に被写体を配置する構図です。

被写体を真ん中に配置した『日の丸構図』で撮る人が多いですが、日の丸構図ばかりだと記念写真っぽくなってしまったり、誰でも撮れそうな写真の印象をもたれてしまいます。

この『三分割構図』を身につけることで、写真の魅力を一気に上げておしゃれな写真を撮ることができます。

一眼レフでシネマティックに撮る方法

シネマチック写真家リョウの作品

ではここから、おしゃれな写真をさらに魅力的にする『シネマティック写真』について話したいと思います。

シネマティック写真とは

シネマチック写真とは、映画のワンシーンのようにストーリーを感じる写真のこと。

「写真にストーリーを感じる?」

と思ったのではないでしょうか。

物理的に写真は動画のように動くものを見るわけじゃないので、その中にストーリーを作ることはできませんが、感覚的にストーリーを感じてもらうことはできます。

ストーリー性のある写真を撮るために必要な要素は次の3つ。

  • シネマティックに見える構図で撮影する
  • 映画のような質感にレタッチする
  • 写真を撮影したその背景を伝える

この3つを意識すれば、感覚的にストーリーを感じる写真を作ることができるのです。

それを今回のテーマの中で話してしまうと、記事のまとまりがなくなってしまうので、また後日に改めてお話ししますね。

と言うことで、シネマティック写真を撮ることでさらに写真の魅力を上げることができます。

自然な表情を撮る

先ほどの『ポージングにこだわりすぎない』の項目でも話したように、作品撮りを目的とする場合、ポージングにこだわりすぎると違和感のある写真になってしまいます

できるだけモデルさんの自然な表情を撮るために、写真家が遊び心を出してあげることも必要です。

遊び心と言ってもモデルさんが嫌がる角度から撮影したり、無理矢理アップで撮ったりするのではなく、話しながら撮るとか、わざとカメラを振って面白いボカし写真を撮ったりだとか。モデルさんに撮影アイテムで遊んでもらっても良いですね。

こうして、息抜きを間に入れることでモデルさんの自然な表情を撮ることができます

撮影する時間帯を意識する

屋外で撮影する場合は、撮影する時間帯を意識した方が良いでしょう。

より魅力的な写真を撮るなら、早朝(6:00〜10:00)、夕方以降(16:00〜19:00)がとても魅力があり幻想的な写真を撮ることができます

早朝(6:00〜10:00)は、時期によっては薄い霧が発生していることもあり、出始めた太陽の光が霧に反射して幻想的な写真を撮ることができます。

夕方以降(16:00〜19:00)になると、夕陽のオレンジ色がとても幻想的で、特にススキが広がる草原で撮れば、スタジオジブリのような世界を撮ることもできます。

昼間の時間帯は難しい

昼間のポートレート撮影は、太陽が真上にくるためモデルさんの顔に影ができやすく、レタッチをする時に頭のてっぺんが白飛びする可能性が高く、ポートレートや作品撮りにはオススメできません。

シネマチックな写真を撮るなら、日が沈みかける夕方(16:00〜)が良いでしょう。

朝が弱いモデルさんもいるので、そこはお互いのイメージを話し合って決めた方が良いです。

レタッチでさらに魅力を上げる

ここまで魅力的な写真を撮る方法について話してきましたが、最終的にはレタッチをしてモデルさんに納品することが多いでしょう。

『撮って出し』を希望するモデルさんもいますが、その場合でもレタッチした写真データも一緒に添えて納品してあげると喜んでもらえます。

※『撮って出し』とは、撮影した写真データをレタッチをせずに、撮影したままの写真で納品すること。

美肌にレタッチ

レタッチで撮影した写真の魅力を上げるために、美肌にしてあげることは当たり前ですが、やりすぎると逆効果になってしまいます

丁度良い感じに自然に見える程度の美肌にして、モデルさん自身も気づかない程度の美肌にするのがポイントです。

美肌にレタッチする方法については、こちらの記事が参考になります。

美肌レタッチはこれで効率化!Lightroom CCで簡単に美肌にする方法

映画の質感にする

写真に魅力を出す方法として、写真全体の質感を映画の質感にレタッチするのも効果的です。

映画の質感には、長時間見ても疲れないと言った効果があり、それを写真に取り入れることで飾りたくなるおしゃれな写真にすることができます。

なぜ映画の質感は疲れないのか気になりますよね。

実際に僕が映画を見て研究したところ、映画の質感は彩度が低くコントラストも弱く作られている事に気がつきました。

最近のカメラの性能と言うものは、綺麗に見せるために彩度が高くコントラストも強い画質が多く、瞬間的に見れば「綺麗ですごい」と思うのですが、長時間見ていると目が疲れてきますよね。

テレビで例えると、「ダイナミック」の設定にすると綺麗に見えますが、時間が経つと目が痛くなりますよね?

それと同じ事で、映画も写真も彩度が低くコントラストも弱くすることで、長期的に見たくなって魅力のある写真に思えてきます。

モノクロを入れる

全てがカラーでも良いですが、数枚ほどモノクロ写真を入れてあげるのも、モデルさんに喜んでもらえる方法です。

モノクロ写真にすると、おしゃれで部屋にも飾りたくなってきます。

こう言ったちょっとしたプレゼントを添えてあげると、

「またこの写真家さんに撮ってもらいたい」

と信頼に繋がり、モデル仲間にも話題となって広がっていくかもしれません。

モノクロ写真にレタッチする方法について書いた記事もあるので、参考に読んでみてください。

【Lightroomのモノクロ写真のコツ】心に響くシネマティックなモノクロ写真にする方法

まとめ

今回は、一眼レフでおしゃれに喜ばれる写真の撮り方と、さらに魅力を上げるシネマチック写真の撮り方について話してきました。

光の使い方や構図を意識するだけでも、上級者に一歩近づいた写真を撮ることができます。

ポートレート写真を撮るために、今回話したことを意識すれば確実に魅力的な写真を撮ることができます。

だけど、時代の流れに合わせた写真を撮ることも必要です。

『映え写真』から『エモい写真』へと写真の見方が変わったように、次は『エモい写真』から『シネマチック写真』へと変化して、誰もがクリエイティブな感覚を持つ時代になります。

そんな今の時代でも、誰にもマネができないことがあります。

それが『自分らしい感覚(表現)』です。

いくらAIが進歩しても『自分らしい感覚(表現)』はマネできるものではないと僕は思います。

ぜひ、自分らしい感覚(表現)でこの世にたった1つしかない写真を撮ってください。


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