写真家がポートフォリオサイトを制作する3つのメリット
写真家(フォトグラファー)をしているのに、ポートフォリオサイトをつくっていないなんて、すごくもったいない!
「自分はSNSで作品を発信しているからポートフォリオサイトは必要ない」
と思っているならそれは間違いです。
写真家がポートフォリオサイトを制作する一番のメリットは、24時間365日、世界規模で営業をしてくれる重要な役割があります。
もちろん、ただ撮影した写真を公開するだけではポートフォリオサイトを制作する意味はありません。
今回は、僕も定期的に更新をしているポートフォリオサイトの重要性について話したいと思います。
「これから写真家(フォトグラファー)を目指したい」
「自分が撮影した写真をもっと広げたい」
そう考えている写真家は、今すぐポートフォリオサイトを制作しておくことを、おすすめします。
目次
ポートフォリオサイトとは
ポートフォリオサイトとは、「写真家」「芸術家」「デザイナー」「Web制作者」など、自分が制作した作品、実績、経歴、スキルなど、企業やユーザーに向けてアピールするために、わかりやすくまとめたサイトです。
ポートフォリオサイトは、SNSのように気軽に毎日投稿するものではなく、作品が完成した後に、制作日、作品テーマやコンセプト、制作するにあたっての想いなどをアピールするために更新していくもの。
ポートフォリオサイトをつくっておけば、24時間365日世界中をターゲットに休むことなくオンライン上で作品をアピールしてくれるため、営業ツールとして、とても強いものになります。
更新頻度の目安は月に1回程度。新作や制作実績をメインに更新し、企業に向けて作品の魅力を伝えたり、自分らしい世界観のあるポートフォリオサイトを制作することが大事です。
僕がよく参考にするサイトは、『マイナビクリエイター』というサイト。
イケてるポートフォリオサイトが20種類も見ることができるので、ポートフォリオサイトを制作するには、とても参考になります。
イケてるWebデザインで作られたポートフォリオサイト20選まとめ
(引用元 : マイナビクリエイターのサイト)
仕事をアピールする強い営業サイトになる
「自分の仕事をアピールするためにポートフォリオサイトはとても大切」と言われているほど、重要な役割があります。
たとえば、アポなしで企業に営業に行った場合、営業先から「まずポートフォリオサイトのURLを送ってほしい」と言われることもあります。
当然ですよね、営業に行ったその時間帯は、相手にとっては忙しいこともあるわけですから、そんな時に作品集を出されたら迷惑なのは目に見えています。
そんなときは、ポートフォリオサイトのQRコードを載せた名刺を渡しておけば、空いた時間にじっくりと作品を見てもらえます。
ポートフォリオサイトを制作しておくと営業の効率が上がりますが、デメリットがあるとするなら、制作に時間と費用がかかるというところです。
サイトが重くならない程度に写真のサイズを縮小したり、作品を各ジャンルに分けて見やすく工夫する必要もあります。
無料で制作できるポートフォリオサイトもありますが、できることならオリジナルドメインを取得してポートフォリオサイトを制作する方が、信頼感をもってもらいやすいです。
時間と費用をかけるからポートフォリオサイトをつくる価値があるわけで、デメリット以上に「ポートフォリオサイトをつくっておいて良かった」と感じるメリットの方が大きいです。
ポートフォリオサイトを制作するメリットは、次の3つになります。
- 自分らしい世界観を表現できる
- 仕事につながりやすい
- いつでも作品を見てもらえる
自分らしい世界観を表現できる
最近では写真家(フォトグラファー)も、撮影した写真をSNSに公開して、仕事につなげれている人もいます。
でもそれは、ある程度の知名度がある人や、その人の写真が大手企業から評価されているからであって、無名の写真家にはなかなか難しいことなんです。
だから24時間365日、世界のどこからでも見てもらうことができるポートフォリオサイトを制作しておく必要があるんですね。
ポートフォリオサイトを制作する場合、ただ作品をまとめて公開するだけでは意味がはなく、いかに自分らしい世界観がアピールできているかが大事です。
独自性があれば、それを見た企業は「こだわりのある写真家さんで魅力を感じるから一度話してみたい」と思ってもらえます。
SNSのは、決められたレイアウトの中で写真を公開するものになるので、自分らしい独自性のあるレイアウトをつくることができません。
もちろん独自性のある写真を投稿すれば自分の色を出すことはできますが、SNSを使用しているユーザー全てが同じレイアウトになってしまうため、差別化が難しいんです。
たとえば僕のポートフォリオサイトには、僕らしい写真として、雨の日に撮影した写真をまとめている『Rainy day』というカテゴリーがあります。
雨の日に人物を撮影することで、憂鬱な感情が自然に表にでるため、人間味のある写真になるんです。
雨の日のポートレートを魅力的に伝える4つの方法については、こちらをご覧ください。
仕事につながりやすい
ポートフォリオサイトはSNSのように投稿が埋もれてしまうことがないため、24時間365日休まずに営業してくれているのと同じです。
もちろん集客を意識したサイト、つまり「SEOブログ」などに紐付けておく方がアクセス数は伸びますが、それには「仕組み化」を取り入れる必要があります。もし「仕組み化」をつくることができれば、あとは全て自動で集客することも可能です。
この仕組みについては後日に改めてお話しするとして、ポートフォリオサイトに独自性があれば、仕事につながる可能性も高くなると言うことです。
一番良い方法は、人のためになる情報を発信しているブログのメニューバーに、ポートフォリオサイトへ飛べるリンクを貼る。
たとえば、当サイトのメニュー欄には「ポートフォリオ」というメニューを入れて、ポートフォリオサイトを見てもらいやすくしています。
さらに、ポートフォリオサイトからも「Blog」というタイトルのメニューを入れて、当サイトのブログページに戻りやすくもしています。
ポートフォリオサイトを一通り見終わって、再びサイトに戻ってこれるようにしておくことで、「お問い合わせはどこからすればいいの?」と言う迷いをなくしてあげることができて、仕事につながりやすくなります。
いつでも作品を見てもらえる
ポートフォリオサイトを制作するメリットの3つめは、空いた時間にゆっくり自分の写真を見てもらうことができるところ。
営業へ行った先が偶然写真家を探していたけど、ちょうど忙しいタイミングだった場合を考えてみましょう。
その場では作品集などの冊子を見ることができなかったが、後ほどサイトで見てみたいと思ってくれているかもしれない。
それなのに、ポートフォリオサイトをつくっていなかったせいで、仕事を逃してしまう恐れがある。
たとえ公開する写真が少なくても、24時間365日いつでも見てもらうための場所は準備しておく方がいいと僕は思います。
ゆっくり見てもらうことで「どの写真も独自性があって写真撮影を頼んでみたい」と思ってもらえるかもしれません。
もちろん、常に作品集と名刺を持ち歩くことも大切です。オンラインだけではなく、オフラインでも作品を見てもらう準備をすることは大切で、そうすることで、さらに強い営業力を身につけることができるでしょう。
作品集(冊子)があれば、いちいちサイトにアクセスしなくてもその場で作品を見ることができるので、オンラインとオフラインで作品が見れる準備をしておくことも大切です。
せっかく営業ツールとして冊子を使うなら、しっかりした紙質の作品集の方が評価は高く仕事につながりやすいです。
僕が写真家として持っているポートフォリオサイトを以下に貼っておくので、参考にしてみてください。
とてもシンプルですが、最低でもこのくらいのポートフォリオサイトを準備しておくことを、おすすめします。
SNSではダメなの?
サイト制作になれていないと、
「いちいちポートフォリオサイトをつくるのが面倒」
「SNSでもいいんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、SNSとポートフォリオサイトでは作品の伝え方が変わってきます。
先ほども話したように、SNSの場合はレイアウトが決められたり投稿がどんどん埋もれてしまうため、写真の魅力を伝えきれない部分があります。
SNSはポートフォリオには向いていない
SNSは作品をアピールするというより、フォロワーさんと交流することを目的とした使い方が効果的なツールです。
SNSにはSNSに向いてる使い方があるので、SNSは仕事につなげるための効果がないわけではありません。
SNSでは、フォロワーさんが欲しがっている情報を発信したり、撮影の様子などを発信したり、お互いのもっている情報を公開したり。
今の時代は、SNSでやり取りをすることも多くなってきているので、それはそれで重要な部分になります。
SNSが作品アピールに向いていない理由
たとえば、インスタグラムの場合、一眼レフと縦横の比率が変わるため、こだわって撮影した写真の印象が変わってしまうことがあります。
Twitterの場合は、自分が投稿したものが数分で埋もれてしまうため、作品を見られる率が極端に少なくなってしまいます。
もちろん、SNSをうまく活用してクライアント様から仕事をもらっている写真家もいます。
だけどそれはごく稀なケースで、もともと知名度があるか、偶然にも投稿がバズった場合で、SNSだけで仕事につなげるのは難しいのが現状です。
僕の場合ですが、下記のようにGoogleで検索してサイトを見にきてくれている率が「94.4%」、SNSからサイトを見にきてくれている人がわずか「1.2%」しかいません。
Googleの検索からサイトへ訪れている人が多い理由は、当サイトのブログを定期的に更新しているからなんです。
そこからSNSを見てくれたり、ポートフォリオサイトを見てくれたりしているので、「写真家公式サイトCreator Of Art」の運営に集中しているんですね。
話がそれてしまいましたが、せっかくこだわって撮影した写真なら、作品専用のサイトで公開する方がアーティスト感があって、モチベーションにもつながります。
SNSでの売り込み投稿は嫌がられる
SNSはプライベートなつながりを求めている人が多く、作品のアピールばかりの投稿は相手にとって「売り込み」と勘違いされてしまい、フォロー解除されてしまうこともあります。
できれば、撮影の様子や写真家の日常の様子などを投稿して興味をもってもらい、プロフィール欄に貼り付けた、ポートフォリオサイトURLをタップしてもらう方がいいでしょう。
そうすることで、コアなファンを増やしていくことができて「信頼関係」をつくることができます。
ポートフォリオサイトは手間が掛かるもの
先ほども言ったように、ポートフォリオサイトを制作するのには、それなりに時間も費用もかかります。
- 公開する写真を選定
- Web閲覧に合うサイズ調整
- 作品の説明
- プロフィールページ
- 撮影のコンセプトページ
- SNSと連動
- オリジナルドメインを取得
- レンタルサーバーに契約
- 有料版ポートフォリオサイトで作成
少なくともこれくらいは必要になるため、1人で制作するのには時間がかかります。
しかもサイト制作に詳しくない場合は、外部のデザイナーさんに依頼する必要もあるので、その分、費用もかかってきます。
ですが、一度ポートフォリオサイトをつくってしまえば、あとは写真の更新や時期を見て説明を修正するだけでいいので、ポートフォリオサイトを制作する価値は十分にあります。
ポートフォリオサイトを制作しておくことで、独自性のある自由度の高い魅力的な作品公開サイトをつくることができて、それをSNSのプロフィール欄にURLを貼り付けておけば、投稿が埋もれるという心配もありません。
なるべく簡単にポートフォリオサイトをつくりたい
先にいっておきますが、仕事につながる可能性が高くなるポートフォリオサイトは、妥協せずにこだわって時間をかけてつくる方が、ポートフォリオサイトとして価値が上がります。
それでも「サイト制作が苦手だ」という写真家(フォトグラファー)も多いでしょう。
そこでポートフォリオサイトをつくるときに、僕自身が使ってみて簡単だと思ったポートフォリオ制作サイトを紹介しておきます。
サイト制作に慣れていない人でも、まとまりのあるポートフォリオサイトがつくれるので、試しに使ってみてください。
何度も言いますが、ポートフォリオサイトを制作する一番のメリットは、24時間365日自動で動いてくれる営業ツールになるということ。
それを考えると、時間をかけてでもポートフォリオサイトをつくる価値はあります。
Adobe Portfolio
正直、僕がおすすめするポートフォリオ制作サイトは『Adobe Portfolio』の1択です。
理由は、管理画面がシンプルで使いやすいからです。
画像引用元 : Adobe Portfolioサイトより
SNSでは伝わらない魅力を伝えるのがポートフォリオサイト
僕はこれまでにポートフォリオ制作サイトをいくつか使ってきました。
- Portfoliobox
- Tumblr
- Wix
どのサイトもレイアウトの自由度や、文字のバランスがしっくりこなかったため、ポートフォリオサイトをつくるのをあきらめてました。
だけど本格的に「アート×写真家」として活動をしていく中で、名刺交換をする時に「ポートフォリオサイトはどこから見れますか?」と言われることが多かったんです。
その時僕は、自分のインスタグラムのアカウントを伝えていましたが、相手の反応は微妙なものでした。
後になって話を聞くと、「こだわりのある作品が見たかったのに、魅力が伝わりにくいSNSだったからお願いしようか迷った」ということでした。
要は、SNSはプライベートな投稿をするツールとして認識されていて、ポートフォリオサイトは仕事に向きという印象が強いということなんです。
それを聞いて僕は、今すぐにアート×写真家のポートフォリオサイトをつくろうと決めました。
初心者はシンプルで使いやすいAdobeのPortfolioがおすすめ
そこで、少し前から気になっていた『AdobeのPortfolio』を使ってみようと思い制作を始めてみると、
- 操作がシンプルでレイアウトもそこまで気にならない
- 画像間の余白も調整しやすい
- おしゃれなフォントもあってみやすい
と条件が良かったので、AdobeのPortfolioを使うことにしました。
WordPressでのポートフォリオ制作も考えていましたが、僕の場合は、作品数がそれほど多くないため、しばらくはAdobeのPortfolioを使っていこうと思います。
作品数がもっと増えてきたら、自由度の高いWordpressのポートフォリオサイトを制作しようと思います。