「距離感が大事」と言うと、
どこか冷たい印象を持たれるかもしれない。
壁を作るとか、
線を引くとか。
人との間に境界を作ることには、
関係を遠ざける行為だと思われがちだ。
でも僕の『距離感』は、そう言った意味ではない。
友達、恋人、家族。
どれだけ仲が良くても、ある程度の距離感は必要だと思っている。
それは、相手を拒むためじゃなく、自分の世界を崩さないための距離だ。
最近、違和感を覚える出来事があった。
なぜか「これって正しいことなの?」と感じてしまうようなこと。
自分の領域に、静かに踏み込まれるような感覚だった。
嫌なわけじゃない。
怒っているわけでもない。
それでも、心のどこかに小さな引っかかりが残った。
たぶんそれは、自分が変わったからだと思う。
守るものが増えて、簡単には触れられたくない場所。
写真家をしていると、
「自分らしい世界を保つことの大切さ」を、強く感じることがある。
誰とでも近くなりすぎないこと。
すべての期待に応えようとしないこと。
自分の静けさを、削らないこと。
僕のモノクロ写真は、
そんな想いから生まれた写真だ。
色が取り除かれた写真は、
心の中にそっと余白をつくってくれる。
その領域は「写真家リョウ」しか入れない場所だ。
だからこそ、
こうしてサイトやSNSを通して、
静かに届けている。

写真は、距離によって表情を変える。
近づきすぎると見えなくなるものがある。
少し離れることで、初めて見えてくる世界がある。
距離をとるのは、冷たさじゃない。
写真家としての魅力や世界観を守るための選択だ。
近づきすぎないからこそ、見える景色がある。
踏み込みすぎないからこそ、残る余白がある。
その余白の中に、
自分が撮りたい写真や、
伝えたい静けさが、今も確かに残っている。
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