静けさに耳をすませる午後の部屋〜A Room Bathed in Quiet on a Weekend Afternoon〜

午後の光は、午前中のきらめきとはどこか違う。

やわらかく、空気に溶け込んでいくような淡さ。

ほんの数分前まで、窓を濡らしていた雨はすっかり止み、雨風の音が遠くに響いているのを感じる。

部屋の中は、時計の針の音だけがゆっくりと響いて、時折、風で揺れるカーテンが優しい音を奏でる。

時計の針の音、カーテンの擦れる音。

人によっては不協に聞こえることもあるけど、今の僕には心地よく感じる。

そんな静かな空間で音楽を流すのもいいが、時にはその日常音を感じるのも良いものだ。

なんとも言えない静けさ。これが、雨上がりの余韻なんだろうな。

そんなまったりした時間を過ごしていると、自分の中から小さな声が浮かび上がってくる。

「この感覚、確かにどこかで味わったことがある」

そんな記憶の糸をたどりながら、「今日は贅沢な一日にしよう」と決めた。

窓辺に座って、冷めかけた紅茶と光の中にできた影の輪郭を眺めていると、「“贅沢な時間”ってこういうものだ」とあらためて思う。

誰かと話すわけでも、何か特別なことをするわけでもない。

無理に週末のスケジュールを埋めなくてもいい。

ただただ静かに流れていく時間を感じる。それが、心の芯まで届いて余白が生まれるきっかけになる。

この時間があるだけで、来週の自分も少しだけ優しくいられるような気がする。

そんな静かな週末を、あなたも感じて欲しい。

静けさと余韻が心を元気づける
Quietude and afterglow quietly empower the heart.


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▼『週末の静けさ』1話目から読む▼

シネマティック写真家リョウ
◆Instagram | @ryo_creativephoto / ◆ブランドサイト | 雨の雫

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