「純正ストロボは高額でなかなか購入できない」
「できれば1〜2万円台でそこそこ使えるストロボを教えてほしい」
そんなわがままなストロボはこの世の中に存在しないと思っていたけど、それが実在するなんて。
そのストロボが『Godox TT600』である。
そもそも一眼レフに付いているストロボではなく、外部ストロボを使うメリットは何か。
・発光量や照射角度の調整ができる
・好きな場所か自由にら光を当てられる
外部ストロボの中でも『Godox TT600』は、格安でありながら純正ストロボのように発光量が強くて仕事にも使える優れたストロボと言える。
実際に僕も購入して使っているが、仕事の撮影でも使えるし作品撮りにも使えるので、とても重宝している。
そんな『Godox TT600』を購入してよかった点、物足りないと感じた点をまとめてみたので、購入の参考にしてほしい。
目次
GodoxTT600は使える外部ストロボ
冒頭でも話しているが、Godox TT600はそれなりに安定して使える外部ストロボ。
Godoxは、中国のライティング機材メーカーが作ったストロボだが、日本でも認知度があってそれなりに評価も高い。
Amazonのレビューを見ていても、星4つをつける購入者が多く、使用した感想も良いものが多い。
引用元 : Amazonより
僕も実際に購入してみて、10,000円未満で購入できる格安ストロボなのにパワー(発光量)があって安定して使えることを実感している。
中国のメーカーと聞くと購入しようか迷ってしまうが、無茶な使い方をしなければ長期的に使えるストロボと言えるだろう。
Godoxを購入した理由
僕がなぜ『Godox TT600』を購入したのかをお話しするので、購入の参考にしてほしい。
僕がこれまでに使ってきたストロボは『NEEWER(ニューワー)』と言うメーカーで、Godox TT600と比べると発光量は弱めだが、TTLに対応していてYouTuberにも人気があるストロボ。
見た目はGodox TT600と似ていて、メーカーロゴがなければ区別ができないほど。
NEEWERのストロボの良いところは、『TTL発光(※1)』に対応しているところ。※1、TTL発光とは、カメラの設定に合わせて自動で最適な光に調光してくれる機能のこと。
だけど、だんだん発光の安定が落ちてきて時々光らなくなることが多くなってきたため、安定感があって、低価格でそれなりに発光量があるストロボとして『Godox TT600』を購入した。
もちろんNEEWERは安定しないストロボではないが、僕の使う頻度が多くなってきたことが原因で、安定性が落ちたのだろう。
最初は、思いきってCanonの純正のストロボを購入しようと考えていたが、知人のプロカメラマンから「コストを抑えて安定した発光を求めるのならGodoxがオススメ」と教えてもらったのが『Godox TT600』を購入した理由だ。
Canon、NEEWER、Godoxのストロボの違いについては後日に検証しようと思うが、とりあえず基準として、以下を参考にするといいだろう。
・ブライダルや商業写真を仕事にするなら『Canon』
・作品撮りやポートレートなどをメインで撮影するなら『Godox(TTL非対応)』
・費用も抑えたい自動発光も欲しいなら『NEEWER』
『Godox TT600』はGN60(ガイドナンバー)で、光のパワーがある上にCanonと同じように安定感があるストロボ。
Godox TT600 | |
購入価格 | ¥8,000(楽天) |
発光指数(1/1段 : 200mm焦点距離) | GN60 |
上下回転角度 | -7°-90° |
左右回転角度 | 0-360° |
電源 | ニッケル水素電池(推奨)またはLR6タイプアルカリ電池4本 |
フルパワー発光回数 | 約230回 |
発光持続時間 | 1/300秒–1/20000秒 |
色温度 | 5600K±200K |
ワイヤレス距離 | 100m |
チャンネル | 1〜32 |
電池を含まない重量 | 400g |
電池を含んだ重量 | 500g |
GN60の光の強さ
Godox TT600は『GN(ガイドナンバー)60』とプロ機種並みの強い発光量をもつストロボ。
『GN(ガイドナンバー)』とは、光の強さを数字で表したもの。『GN60』は、上位機種のストロボと同レベルの発光量でパワーがある。
純正のストロボで、同じGN60を購入しようと思えば4万円以上は掛かる。それなのに、Godox TT600は楽天やamazonなら約8,000円ほどで購入できる。
その値段の差を考えると不安になる気持ちもわかるが、知人のプロカメラマンはもう数十年もGodoxを使用している。
ブライダル撮影で使用していて安定感があるため、Godoxから抜け出せないそうだ。
Godox TT600で撮影してみた
では実際に『Godox TT600』を使って小物を撮った写真を見てほしい。ちなみに、撮影環境は5畳ほどの部屋で、部屋のカーテンを閉めて照明をOFFにして撮影している。
まずは撮る側(写真家)から見て左斜め45°にストロボを置いて光を当てた状態で、一眼レフの設定を『ISO100』にして撮影。
この時のストロボの設定は、『光量1/128』『照射角85mm』にして撮っている。
次にストロボの光を『1/64』にして、発光量を少し強くした写真がこちら。
さっきの写真より少し明るくなったが、顔の一部がハレーション※1を起こしている。
※1『ハレーション』とは、光が強く当たりすぎて白飛びしている状態のこと。
さらに思いきって、ストロボの発光量を『1/32』にして撮影してみた。
ここまで発光量を強くすると、完全にハレーションを起こしていて、写真としてはNG写真になる。
Godox TT600の明るさを見てもらうために、敢えてカメラの設定は変えていない。
ちなみに外部ストロボの特権を活かして、色々な角度から光を当てて撮ると、下記のように面白い写真が撮れる。
このように、Godox TT600で試し撮りするだけでも色々なアイデアが浮かんでくるが、外部ストロボを一眼レフから離して自由な角度から発光させるには『トリガー(ワイヤレスリモコン)』が必要になる。
今回の試し撮影をするために、今まで使っていたNEEWERのトリガー(ワイヤレス)を使用したが、GodoxTT600でも問題なく反応してくれている。
トリガーについては、僕が運営している芸術系ブログの方で解説しているので、そちらを参考にしてほしい。
ライティングの技術が身につく
[ Model akaneさん(@___ar.03_)]
ストロボを購入する場合、『TTL発光』に対応しているかを気にする人も多い。
今回の記事の冒頭部分でも紹介したように、TTL発光とはカメラの設定に合わせて自動で最適な光に調光してくれる機能のこと。
例えばブライダルの撮影をする場合、披露宴中は会場の明るさが頻繁に変わるため、TTL発光に対応しているストロボが必要になる。
だけど、Godox TT600はTTL発光には対応していないストロボなので、ブライダルやイベントのスナップ写真には向いていない。
基本的には手動で設定する『マニュアル発光』を使うので、作品撮りやポートレー撮影、前撮りのように、時間をかけて撮影をする場合に向いているストロボである。
もちろんマニュアル発光で撮影する方が、撮影のライティング技術は向上する。
以前使っていたNEEWERはTTL発光対応だったが、ライティングの技術を上げるため、現在はほとんど使っていない。
そう言った理由もあって、TTL発光に対応していないGodox TT600でも十分だと判断した。
シルエットの撮影にはストロボは必要
雨の日の薄暗い場所での撮影や夜の撮影で効果を発揮するストロボ。
シルエットを撮影する場合には、ストロボが必要になる。
特に雨の日の屋外では、アスファルが濡れた場所でストロボを発光させて撮ると、光が伸びてさらに幻想的なシルエット写真を撮ることができる。
雨の日にストロボを使う場合は、雨に濡れないように透明ビニールをかぶせたり工夫しなければいけないが、アートな写真が撮れるのでよく使う。
もちろん雨の日ではなくても、商店街のように暗い場所で撮影する場合にもストロボの効果がある。
例えば下記の写真は、僕の知人のカメラマンさんが撮影したシルエット写真。
引用 Color Clips
影が伸びてアートな世界観を表現することができる。
雨の日の写真も商店街の写真も、ストロボの設置場所は人物の後ろに直置き用のスタンドにさして背中あたりをねらって撮影している。
ストロボの明るさや照射角度は、何回か撮影しながら少しずつ調整していくのがおすすめ。
最後に
Godox TT600のは8,000円代(オプションセットは10,000円代)で購入できてコスパが良く、上位機種並みに使えるストロボだといえるだろう。
GN(ガイドナンバー)60という光のパワーもあり、ポートレート撮影やサロン撮影、物撮りをメインで撮影しているカメラマンにとっては『Godox TT600』が1本あれば十分だろう。
それでも、どのストロボにしようか迷った時は、下記を目安にしてほしい。
・ブライダルや商業写真を仕事にするなら『Canon』
・作品撮りやポートレートなどをメインで撮影するなら『Godox(TTL非対応)』
・費用も抑えたい自動発光も欲しいなら『NEEWER』
ただしカメラの設定に合わせて、自動で調光してくれる『TTL』機能には対応しないストロボになるが、手動で設定する『マニュアル発光』を覚えることで、撮影時のライティング技術が向上する。
これからストロボを購入しようと考えているなら、Godox TT600もぜひ検討してはいかがだろうか。
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