「一眼レフで商品写真を撮るコツを知りたい!」
商品写真のコツをつかめば、フォトグラファーに依頼をしなくても、スタジオを借りなくても、自宅で簡単に商品写真を撮ることはできます。
今回は、自宅の部屋の自然光を使って商品の魅力が伝わる「窓ぎわ商品撮影」について解説したいと思います。
とくにオーダーメイドで商品を作っているアーティストにとって、費用と時間の節約にもなる方法なので、ぜひ参考にしてください。
目次
はじめに、完成写真を公開
今回サンプルに使う商品は、僕が以前デジタルアート作家をしていた時につくった「デジタルアートiPhoneケース」です。
ちなみに現在は一部のオンラインショップで出品していますが、写真家の活動に集中しているため、デジタルアートの新作はつくっていません。
ただ、参考にしてもらうためにminne(ミンネ)で出品しているのを残しているので、よかったら覗いてみてください。
窓ぎわ撮影した、iPhoneケース写真がこちらです。
この窓ぎわ撮影をする時に準備するものは、どこにでもある次のようなものになります。
- カメラ(できれば一眼レフが理想)
- 自然光が入る窓ぎわの一畳ほどのスペース
- ニトリで購入した折りたたみ簡易テーブル
- オリジナル商品
- 装飾物(100円均一でも十分)
ちなみに商品撮影をするカメラは、高性能カメラを搭載したスマホでも商品撮影はできますが、一眼レフの方が商品撮影の自由度は上がります。
「一眼レフなんて高額で購入できない」と言う人もいますが、中古の一眼レフでも十分に使えます。
正直、商品撮影をメインに使うなら中古カメラで十分です。
僕も中古の一眼レフを購入したことがあるので、そのときの感想を下記の芸術系ブログで公開しています。
よかったら読んでみてください。
一眼レフの中古って正直どうなの?カメラのキタムラで中古カメラを購入した感想を公開(引用元 : 理想的芸術生活 | 運営者リョウ)
しかも今の時代は、サブスクリプションで利用できる一眼レフのレンタルサービスがあって、誰でも一眼レフを持つことができ流ようになりました。
例えば、よく知られているカメラレンタルサービスといえば、「カメラ・レンズの月額制サブスクサービス【CAMERA RENT】」です。
CAMERA RENTは、カメラ機材に特化したレンタルサービスで、月額3.,500円〜でレンタル期間は無制限。
ただ一眼レフのレンタルはレンタル中は月額料金がかかるので、長期的に使用するなら一眼レフを購入する方がお得でしょう。
短期的に一眼レフを使用したい場合や、一眼レフを購入する前に試してみたい場合は、レンタルサービスがオススメです。
プロのフォトグラファーでない場合は一眼レフを使う頻度が少なくなるので、レンタルサービスを使うのも1つの方法です。
詳しくは、僕が運営している芸術系のブログ『理想的芸術生活』で詳しく解説しています。
それでは「窓ぎわ商品写真」の撮影方法について解説していきます。
商品撮影に必要なもの
まず、窓ぎわでの商品写真の撮影に必要なものをお伝えします。
- 晴れの日の自然光
- カメラ(一眼レフ)
- 1畳ほどのスペース(小物の場合)
- 簡易テーブル
- 商品(オリジナル商品など)
- 装飾物(100均のもので十分)
実際に僕も窓ぎわで商品写真を撮影したことがあるので、それを参考にして進めていきます。
晴れの日の自然光
今回、窓ぎわ商品写真を撮影した環境は、次のような感じです。
→天気の良い日
→北向きの部屋
→1畳ほどのスペース
→磨りガラス
→白い半透明のレースカーテン
天候は曇りや雨より、晴れている方が自然光が入って明るくなるので、窓ぎわ商品写真は晴れの日に撮るのがオススメです。
カメラ(一眼レフ)
商品写真の撮影にオススメなのは、やはり一眼レフです。
その理由は、「写真の自由度が上がる」「安心感がもたれやすい」「仕事としてのモチベーションにつながる」からです。
写真の自由度が上がる
最近のスマホのカメラ機能はとても進化していきています。
記録撮影やSNSに投稿する写真として考えるならスマホでも十分でしょう。
だけど、背景のぼかし具合、色温度の調整、明るさの調整は一眼レフに比べるとまだまだ低いです。
というか、そもそもセンサーが違うので、まったく別物と考えていた方がいいでしょう。
商品をどのように見せたいのか、背景をどれだけぼかしたいのか、構図、ズーム、色温度など。
一眼レフなら自由に操ることができて、商品の魅力をいくらでも上げることができるため、商品撮影には一眼レフがオススメです。
安心感が持もたれやすい
一眼レフで撮影をすると、「商品にこだわっているショップ」という安心感をもってもらえます。
フリマアプリを思い浮かべると、スマホで撮影している人が多いですが、結局「不安」だらけでトラブルも多いのが現状です。
お客様が存在する以上、スマホで簡単に撮影するよりこだわって一眼レフで撮影する方が仕事につながりやすくなります。。
やっぱり綺麗にレイアウトされた商品を一眼レフで撮影する方が、プロっぽく見えて安心されやすいです。
仕事としてのモチベーションにつながる
スマホでパッと商品を撮影するのと、一眼レフを準備して商品を撮影するのとでは気分が変わります。
スマホは、いつでもどこでも簡単に写真が撮れるので効率は良くなりますが、仕事へのモチベーションが維持できず、やっつけ作業になってしまいます。
一眼レフの場合は、レンズを取り付けて光を調整し、商品の魅力を最大限に引き出そうと努力するでしょう。
多少準備には時間が掛かりますが、「自分の商品を魅力的に撮影する」というモチベーションに繋がります。
そもそもオンラインショップに出品する商品はお金のやり取りが発生するわけなので、商品の写真にもこだわりたいもの。
商品をつくった熱意をアピールする場合でも、
「スマホで撮影しました」と伝えるより、
「一眼レフで撮影しました」と伝える方が商品に対する熱意も伝わりやすくなります。
そういった意味でも、商品写真を撮影するのには一眼レフが向いています。
一畳ほどのスペース(小物の場合)
今回、窓ぎわ商品写真を撮影した場所は、2枚の窓がある一畳ほどのスペース。
窓枠のサイズハ「縦100cm×横幅150cm」。
そこへ「レースカーテン」を取り付けて、開けたり閉めたりして光と影を調整しながら商品写真を撮影しました。
商品の大きさにもよりますが、今回のようなスマホケース程のサイズなら、窓ぎわで商品写真の撮影が十分にできます。
服や家具など少し大きいサイズの場合は、写真に余白を入れるスペースが必要になるので、広いリビング、南向きの大きな窓がある場所が向いています。
簡易テーブル
商品を置く台として、ニトリで購入した折りたたみ式簡易テーブル「幅50cm×奥行き40cm×高さ70cm」程度のものを使いました。
テーブルの表面は、オシャレな木目調のデザインで、商品をテーブルに直置きして撮影。
ちなみに折りたたみミニテーブルは「¥3,000」あれば購入できます。
もしテーブルの表面のデザインが暗かったり商品に合わないと感じる場合は、A3サイズの背景シートをネット通販やヨドバシカメラで購入して使用します。
このA3サイズの背景シートは、10種類の柄入りで「¥2,000」以内で購入できて、小物撮影に使えるので、持っとくと便利ですよ。
商品(オリジナル商品など)
当然、窓ぎわ商品写真の撮影なので、オリジナル商品も必要です。
今回は、オリジナル商品をオンラインストアに出品するための写真を撮影する目的で話していますが、アフィリエイトでオススメする商品を撮影する場合にも使えます。
またブログのサムネイル画像の撮影にも使えて、手間をかけずに身近な場所で写真を撮ることができるので、窓ぎわ商品撮影はかなりオススメです。
装飾物(100円均一のものでも十分)
装飾物は、100円均一のものでも十分に使えます。
コストをおさえてシンプルに質の高い商品写真を撮るのが今回のテーマです。
最近の100円均一の商品は質も良く、撮影に使えるものがたくさんあります。
僕も商品撮影をするときは、100円均一の装飾物を使うことが多いんです。
もちろん、全部が100円均一のものばかりだとリアリティーが出ないので、中には本物も混ぜます。
例えば、滋賀県の琵琶湖で拾った流木を使って写真の雰囲気を出すことも。
こちらの写真のように、流木と商品以外は全て100円均一です。
窓ぎわ商品写真の撮影〜自然光の当て方〜
それでは窓ぎわ商品写真を撮影するための、自然光の当て方について見ていきましょう。
オンラインショップの商品ページのメイン写真(1枚目)となる写真を撮影することを想定して話していいきます。
光の当たり方には、4つの種類に分けることができます。
- 順光
- 半逆光
- 逆光
- サイド光
順光
「順光」は、撮る側の後ろから太陽の光が当たる状態、つまり商品の前方から自然光が当たる状態をいいます。
順光の特徴は、商品(被写体)の正面に光が当たって明るく撮ることができて、色が素直に出るという特徴があります。
ただ順光は、立体感がなく「のっぺり」した写真になってしまうので、オシャレな写真にはなりにくいのがデメリット。
ストロボも正面から当てるより、壁や天井などに反射させて使うことが基本になるので、あまり順光では撮影することはありません。
半逆光
「半逆光」は、撮る側から見て斜め45度前方(左右どちらでも良い)から太陽の光が当たる状態。つまり、商品の斜め後ろから自然光が当たる状態をいいます。
半逆光の特徴は、商品(被写体)の色が伝わりやすく立体感も出せるため、商品の魅力がアップします。
半逆光は、人物を被写体にしたポートレート撮影にも向いているので、半逆光を覚えておくといいでしょう。
逆光
「逆光」は、撮る側から見て真正面から太陽の光が当たる状態。つまり、商品(被写体)の真後ろから自然光が当たる状態をいいます。
逆光の特徴は、商品(被写体)の背景が明るくなり正面が影になるので、あまり商品写真の撮影には向いていません。
逆光を使う場合は、ポートレート撮影で「エモい写真」や「シネマティック写真」を撮る場合には効果的に使えます。
エモい写真について解説している記事がこちら。
シネマティック写真について解説している記事がこちら。
サイド光
サイド光は撮る側から見て、真横(左右どちらでも良い)から太陽の光が当たる状態。なので、商品から見ても真横から光が当たる状態になります。
サイド光の特徴は、被写体の半分に影が出て半分に光が当たるため、立体感のあるアートな写真を撮るのに効果的に使える光の当たり方。
商品をサイド光で撮ると、商品のデザインや色のバランスが取りにくくなるため、逆光と同じで、商品写真の撮影には向いていません。
撮影時は部屋の照明を消す
自然光を活かした窓ぎわ商品写真の撮影をする場合は、部屋の照明を消して撮ること。
そうすれば、自然光の効果を十分に使うことがでるし、一眼レフも適切な明るさ設定ができます。
もし、部屋の照明をつけたまま窓ぎわ商品写真の撮影をしたら、一眼レフが、
「部屋の電気の色に合わせればいいの?自然の色に合わせればいいの?どっち?」
と迷って、良い色、良い明るさが出せなくなってしまいます。
あと半逆光で撮影をしてみて、影が強すぎると感じた場合は、自然光が当たる対角線上に白い画用紙や白い布を置けば影がやわらかくなります。
装飾のしすぎには注意
商品写真を撮影する場合、写真をオシャレに見せようと装飾しすぎてしまうことがよくあります。
あくまでも見てほしいのは、オリジナルの商品(メイン商品)です。
装飾をしすぎてしまうと、どれが商品なのかわからなくなって、購入者を混乱させてしまうことになります。
ー装飾しすぎた例ー
ーシンプルな装飾の例ー
シンプルに伝わりやすくすることが、商品写真の基本です。
シンプルな商品写真を撮ることで、開いた余白にちょっとした商品説明やロゴを入れることができて、宣伝にもなります。
商品撮影にオススメのレンズ
ここまで、窓ぎわ商品写真を撮影をする方法について話してきました。
「よし思いきって一眼レフで撮影しよう」と決めて、次に悩むのが「どのレンズを購入すればいいの?」だと思います。
小物系の商品写真の撮影にオススメのレンズは、「15-85mm標準レンズで十分」と言いたいところですが、費用も掛かるし重くて腕が疲れてきます。
では先ほども少し話した「CAMERA RENT」について紹介しましょう。
軽量で持ちやすいCanon EOS Kissシリーズ
画像引用元 : CAMERA RENTサイトより
Canon EOS Kissシリーズは、女性にも人気の機種で、軽量で使いやすいと評判の一眼レフのレンズキット。
レンズも「18-55mm」で商品撮影には十分に使えるレンズ。
重さも僕が商品撮影に使っている、Canon 7D MarkⅡと15-85mmレンズを合わせて「820g」。
それに対して、EOS Kiss X10 EF-S18-55mmレンズキットは「402g」と軽めです。
ネットのレビューを見ると『若干暗めになってしまう』と言うコメントもありますが、今でも女性に人気があって、旅行に持ち出す一眼レフとして使われることが多い一眼レフです。
ちなみに「CAMERA RENT」でレンタルする場合は、月額 / 7,500円(税込)でレンタル期間無期限。
商品写真の撮影をするなら、Canon EOS Kissでも十分です。
画像引用元 : CAMERA RENTサイトより
僕はCanonユーザーなので、他のメーカーの一眼レフを使ったことがなく、今回はCanonをオススメしました。
もちろん「CAMERA RENT」は色々なメーカーの一眼レフを取り扱っているので、気になるものがあればレンタルして試してみてください。
色々な一眼レフに触れると、あなたに合う一眼レフは必ず見つかります。
一眼レフは「買う」から「レンタルする」へ
最近は色々なサブスクリプションサービスが出てきていて、車にもサブスクがあるように、その需要が高まってきています。
一眼レフを購入しようか悩んでしまう理由は、主に次の3つでしょう。
- 何を撮るために一眼レフを使うのか?
- どんな一眼レフを使えばいい?
- 一眼レフは高額で購入できない
それが今回の記事で悩みが解決できます。
あとは行動するだけで、あなたも立派な「商品撮影カメラマン」になるチャンスです。
何を撮るために一眼レフを使うのか?
今回の場合で言えば、あなた自身が作ったオリジナル商品を、オンラインショップに出品して、その商品を使用しているイメージを伝わりやすくするため。
それには、一眼レフでの撮影が必要不可欠と言うわけです。
どんな一眼レフを使えばいい?
商品撮影にオススメの一眼レフは、EOS Kiss X10 EF-S18-55mmレンズキットは「402g」と軽量なので、そのクラスあたりを基準にするといいでしょう。
商品撮影だけではなくても、屋外での撮り歩きにも向いていて、旅行先で撮る記念撮影にも向いているのでオススメです。
一眼レフは高額で購入できない
いきなり一眼レフを購入する必要はなく、中古でも十分に使える一眼レフがあるし、月額3,000円代から利用できる一眼レフのサブスクリプションサービスもあります。
例えば、「CAMERA RENT」のような一眼レフのサブスクリプションサービス。
今までの一眼レフレンタルサービスは、カメラ1台に対して「1日¥5,000」などでレンタルすることが多く、結局1日しか使えなかったり「1日レンタル」として考えると利用料も高い。
だけど最近の一眼レフのレンタルは、月額利用料¥3,000代で返却はいつでもOKのサービスが増えてきているので利用しやすくなっています。
ただ「レンタル期限無期限」で返却するストレスはなくなりますが、その分、月額料金は払い続けなければいけません。
長期的に一眼レフをレンタルするなら、購入する方が費用が安く済む場合もあるので、レンタルをする前にどれくらいの頻度で撮影するのかを考えてからの方がいいでしょう。
下記に一眼レフサブスクリプションサービスを利用するデメリットについてまとめてみたので、参考にしてください。
レンタルならではのデメリット
レンタルならではのデメリットは、以下のようになります。
クレジットの引き落としができないと利用停止になる
決済方法がクレジットカードのみで、引き落としができていないことに気づかずに3日以上過ぎてしまうと利用停止となってしまいます。
カメラの破損に注意が必要
落としてしまったカメラ機材が破損した場合は、修繕費用を負担しなければいけなくなったり、破損した機材は買い取りになる場合があります。
取り扱いには十分注意して、一眼レフをレンタルしする必要があります。
人気機種はレンタル中の場合が多い
人気のある機種は「レンタル中」になっていることが多く、なかなかレンタルできない場合があります。
レンタルしようか迷っているとレンタル中になって、どんどん商品の出品が遅れてしまうので、
「よし商品写真の撮影にこだわる」
と決めたらすぐに行動した方がいいです。
最後に
ということで、今回の「窓ぎわ商品写真の撮影」についてイメージできただでしょうか?
いくら副業だからといっても、商品を購入してもらう以上は仕事として考える必要があります。
ぜひ、今回の記事を参考に、伝わる商品写真を撮ってみてください。
購入されるということは、商品に対する熱意が伝わったということ。
一眼レフを購入するにはハードルが高いけど、サブスクリプションサービスなら好きな一眼レフで自由度の高い撮影ができるので、楽しんで商品を出品できるでしょう。
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