自然な美肌に補正をするなら、AdobeのLightroomがもっとも適している。とは言え、何事にも“やりすぎ”は良くない。
本記事では、Lightroomを使い続けて、僕なりに見つけた、自然な美肌補正の手順を画像付きで共有しようと思う。
パソコン版Lightroomだからできる、簡単で自然な美肌補正についてまとめているので、ぜひ、参考にしてほしい。

上記は、僕自身がLightroomで簡単に美肌補正した写真だ。
若干の荒さは残っているが、ほんの数分で、自然に仕上げてみた。
今回の美肌補正は、とくにSNSに投稿する程度なら使えるだろう。
Lightroomで簡単な美肌補正
Lightroomを使って美肌補正をする流れは、次のような感じになる。
↓
2、肌を柔らかくする
↓
3、明るさを調整する
気になるシミを除去する項目『修正ブラシ』
最初の工程は、Lightroomの『修正ブラシツール』で目立つシミなどを除去する工程。
【元の写真】
下記の矢印①が『修正ブラシツール』のアイコンだ。
これを使って、気になるシミやアザ、吹き出ものなどを消していく。
このサンプル写真の場合、そこまで気になる部分はなかったが、数ヶ所ほど「シミ」が気になったので、そこを除去した。
やり方は、消したいシミがある場所にポインタを合わせてクリックする。ただそれだけで、簡単に除去ができる。
ここでは「除去」と言っているが、「馴染ませる」と言う人もいる。
シミを選択すると、その付近の色が自動で選択されて、シミの上にコピーされる。
肌の色に違和感がなければ、そのまま「Enter(エンター)」キーでシミの部分にコピーされ、シミが消える。
万が一、自動で選択された色が不自然だった場合は、下記の方法で自然な肌がコピーできる。
自動で選択されている「◯」部分をクリックしたまま、シミ付近の肌部分に移動させて「Enter(エンター)」。
これを何箇所か、気になる部分に適用すればいいだけ。
ー肌補正ポイント②ー
「修正ブラシツール」でなんでもかんでも消さない方がいい。
その人のチャームポイントになるホクロや、目立たない程度のシミは、消さない方が人らしさが自然な肌に見える場合がある。
肌を滑らかにする項目『効果』
次は、全体の肌を滑らかにする工程。
この工程は、Lightroomの『効果』の項目の中にある、『テクスチャ、明瞭度、かすみの除去』を使う。
まず『テクスチャ』のスライダーを左にスライドさせて、肌を滑らかにしていく。
一気に下げて肌の感じを見てもいいし、少しずつ下げて滑らかにしてもいいだろう。
スライダーを左に下げていくと、肌がどんどん滑らかになって、美肌になるのがわかる。
一度『テクスチャ』のスライダーを『-55』まで下げてみた。だけど、よく見ると顔の凹凸がなくなりすぎて、不自然な肌になってしまった。
だからと言って、テクスチャを右へ戻すと、肌の滑らかさがなくなってしまう。そう思い、テクスチャはそのままで明瞭度を『+20』、かすみの除去を『+14』に上げた。
すると、輪郭がくっきりしてきた。
『明瞭度(めいりょうど)』とは、輪郭のコントラストを調整して強調したり、ソフトにしたりする項目。
『かすみの除去』とは、写真のかすみの部分を取り除いたり霧っぽくしたりして、かすみ具合を調整するもの。
『テクスチャ』『明瞭度』『かすみの除去』3つは、美肌補正にかなり使えるので、覚えておくと便利だろう。
肌の明るさを調整する項目『ライト』
最後は、明るさを調整するために、『ライト』で調整していく。
今回は、最後に肌の柔らかさを微調整するために、『露光量、コントラスト、ハイライト、シャドウ、白レベル』を微調整。
こうして仕上がった美肌補正のBeforeとAfterを見比べてみよう。

レタッチ処理の段階ではなかなか気づかない部分も、レタッチ前とレタッチ後の写真を見比べると、その違いがわかる。
僕は以前、Photoshopで気になる肌の部分を細かく選択しながら美肌補正をしていた。だけど、Lightroomを使えば、簡単に自然な美肌に補正することができることを知った。
それ以来、美肌補正には、Lightroomを使っている。そのおかげで、美肌補正の時間短縮にもなり、早く写真を納品することが可能になった。
写真を早く納品すると、モデルさんにも喜ばれるし次の仕事にもつながる。
レタッチをより効率化する方法
ポートレートのレタッチで、とくによくあるのが、「顔だけ少し明るくしたいとい」うこと。
明るくしたい部分をマスキングして、明るさ調整をするが、この作業が、地味に時間を奪っていく。
この作業を、どうにか効率良くできないものだろうか。
そんな時にオススメなのが『Luminar』のポートレート機能だ。
AIが搭載されたLuminarだから実現した、美肌補正を簡略化できる機能として『ポートレート』が搭載されている。
顔、目、口、体型など、よく補正する部分だけを補正する機能があるので、美肌補正も簡略化できる。

詳しくは、こちらの記事でまとめているので、そちらもぜひ参考にしてほしい。
美肌補正のポイントは「自然な肌にする」こと
美肌補正をするポイントは、人らしい自然な肌に補正すること。
どんな肌もサラサラにしてしまうと、たとえLightroomでも、違和感のある美肌になってしまう。
だから、僕は元の肌の質感を残しながら、ほんのり美肌に見せることを意識している。
撮影前にさりげなく肌の確認
美肌補正をする上で大事なことは、事前にモデルの肌を確認しておくことである。とは言っても、相手の顔をじっくり眺めるのは良くない。
できるだけ自然に話をしながら、さりげなく相手の肌を確認するようにしている。
もし、撮影前にモデルに会う機会があるなら、イメージの擦り合わせや不安要素を聞き出すのも写真家の役目である。
人はその日によって肌の感じが変わる
とくに女性のモデルは、その日の体調によって肌の状態も変わってくる。
睡眠不足が続くと肌は荒れるし、疲れがたまると顔に「できもの」ができる。
どれだけ毎日、肌のお手入れをしていても、撮影当日の肌が100%万全とは限らない。
撮影当日の肌の感じが気になって、不安になるモデルもいるだろう。そんな時のために、過去に撮影した写真を見てもらうのも、安心してもらうための一つの方法だ。
写真家をするなら、少なくとも、次の2つは準備しておくといいだろう。
・ポートフォリオサイト
過去のSNSを見てもらう
肌の調子が悪いからと言って、前日に撮影をキャンセルするモデルは滅多にいない。
傷ができていたり、ひどく荒れてしまった場合は別として、僕がこれまでに撮影させてもらったモデルの中には、肌荒れが原因で前日にキャンセルした人はいなかった。
これに関してモデルさんに直接聞いてみると、SNSの投稿を見て安心したようだ。
サンプル用に写真を持ち歩く方法もあるが、SNSが日常になっている今の時代は、プリントした写真ではイメージが伝わりにくい。
やっぱり一番いいのは、SNSに投稿している過去の写真を見てもらい、そこからフォローにもつながって、やりとりがしやすくなる。

ポートフォリオサイトを見てもらう
過去の写真を見てもらう方法として、ポートフォリオサイトを持つのも効果的だ。
SNSの場合、投稿する時点で画像サイズが縮小されるため、画面をズームして見ると、肌が荒く見えてしまうことがある。
せっかく美肌補正したのに、投稿した写真が荒くなってしまうと、美肌の技術が低く思われてしまう。
その点ポートフォリオサイトは、ある程度大きな画像サイズで公開できるので、スマホでズームにしても、肌は綺麗なまま見てもらえる。
写真家がポートフォリオサイトを持つメリットについて書いた記事もあるので、そちらも読んでみてほしい。
美肌補正はプリセットでは難しい
ある程度レタッチに慣れてくると、次のように思うことがある。
「毎回美肌補正の作業は効率が悪い」
「プリセット化できないかな?」
確かに、Lightroomには『プリセット』という便利なものがある。
インスタのフィルター機能のようなもので、ワンクリックでオシャレな写真に加工できる機能だ。
しかし、美肌補正に関しては、プリセットをつくってもあまり意味がない。なぜなら、撮影した人や写真によって肌の質感が違うからだ。
例えば、今回のレタッチで自然な美肌補正ができたとしよう。
それをプリセット化して、他の写真に適用しすると合わない場合が多い。
同じ人、同じ角度、同じ距離で撮影した写真、すべて同じ条件がそろった環境で撮影された写真であれば、プリセットで美肌補正をすることは可能かもしれない。
現実は、ほぼ同じようにはならない。
美肌補正は手動の方が自然な美肌になる。それに、モデルからしても1枚1枚丁寧に自然な美肌ににしてくれた方が嬉しい。
だから、レタッチは早ければ良いと言うものではない。
と言うことで、美肌補正のポイントは、次の2つ。
・時には自然な肌を残した方が魅力的になることもある
美肌補正は、使いすぎると不自然な写真になってしまうので、必要だと感じた写真にほんのり使うがコツだ。
最後に
今回、紹介した美肌補正の手法は、Lightroomを使った簡単な美肌補正の方法だ。
僕自身、これまでにいろいろ試した結果、簡単で自然な肌の質感になったのは確かだ。
意外かもしれないが、今回の美肌補正を知らない写真家が多いのも事実。
もう一歩上を目指すなら、美肌補正をした後にシネマティックな写真にする方法もある。
それはまた別の記事で書いているので、それを読めばさらに自分らしい写真へとレベルを上げることができるだろう。









