インスタからモデルに撮影依頼のDMを送る前に必要なこととは?

「インスタでモデルさんに撮影依頼のDMを送っても返事がこないのはなぜ?」

そんな悩みを抱えている写真家は多いと思いますが、まずモデルの気持ちになって考えてみてください。

撮影を受けてくれるモデルからしてみれば、初対面の写真家からのポートレート撮影を受けるのは不安だらけです。

まずはインスタからDMを送る前に、モデルの気持ちになった時に不安に感じてしまう要素がないかを考えてみてください

  • これまで撮影した写真を公開しているか
  • 何を目的にモデルに依頼をするのか
  • どんな衣装が好みの写真家なのか
  • どこで活動をしている写真家なのか
  • どんなカメラを持っているのか
  • レンズは何を使っているのか
  • モデル撮影のギャラや交通費は出してもらえるのか

とくに、初めてモデルにDMを送る場合は、撮影をする目的や撮影する想いなどをわかりやすくまてめて、すぐに見てもらえるものを準備しておく必要があります。

今回の記事では、インスタからモデルにポートレート撮影依頼のDMを送る前に、不安を取りのぞくための準備について話したいと思います。

今回の記事を読むことで、新規の写真家でも依頼を受けてもらいやすくなるので、しっかり準備をしておきましょう。

はじめに

今回の記事の目的は、ポートレート撮影や作品撮りを始めるために、モデルさんに安心して依頼を受けてもらうための内容です。

共に良い作品をつくるためでもあり、写真家とモデルさんの撮影実績を上げるための記事でもあります。

「モデルと付き合う方法を知りたい」「モデルと友達になる方法」「モデルと食事をする方法」

のような目的を参考にするなら、この記事を読まずに今すぐ離脱してください。一般的なことなので、イメージできますよね。

では解説していきます。

モデルの不安要素とは?

ポートレート撮影を受けてくれるモデルにとって、初対面の写真家は「不安」から入ります。

今の世の中にはネット犯罪が多く、SNSで知り合ったばかりの人から悪いことをされたと言うニュースをよく見ます。

モデルからすれば、モデルの実績を上げるためや生活費を稼ぐためにモデル活動をしている人もいます。

今後のモデル活動のことを考えると、新規の写真家からの依頼を断ることができない人もいます。だからこそ写真家は、普段から不安を取りのぞく準備をしておく必要があります。

もちろん、例外はあります。モデルさんとは古くからの知り合いで「一眼レフを始めたからモデルになって」と言う場合は話は別です。

だけど今回のように、インスタでしか見たことがない写真家から突然DMが届いたら警戒心するのは当然です。

例えば、

「どんな人なんだろう?」

「どんな写真を撮っているんだろう?」

「普段は何をしている人なんだろう?」

「なぜ私に撮影の依頼をしてくれたんだろう?」

そう言った警戒心を取りのぞくには、普段からインスタで安心してもらえる投稿をしておくことが大切です。

それでは、これから初めて依頼しようとしているモデルの気持ちになって、1つずつ不安要素を取りのぞいていきましょう。

不安を取りのぞくプロフィールの作り方

フリーランスとして活動をするためにSNSが必須になってきた今の時代。自分が経験もしていないことをプロフィールに書いてアピールしている人もいます。

正直、それを見極めることは不可能に近いでしょう。

そのような世の中だからこそ、失敗した経験も踏まえてSNSで発信することが大切なんですね。

まず「嘘、偽りのないプロフィールを作ると言うこと。

モデルさんの気持ちを考えると、初めての写真家について、次のような部分が知りたくなるはずです。

  • 主にどこ(地域)で活動をしている人なのか?
  • 何のためにポートレート撮影をしているのか?
  • これまの撮影実績はあるのか?
  • 性別は?
  • 年齢は?
  • 有償か無償か(交通費は出るのか)
  • 仕事か趣味か

もっと他にもありますが、その中でもとくにモデルが気にするだろう内容をあげてみました。

だけど、上記のような内容をインスタのプロフィール欄に全て記載することができない場合もあります。

そんな場合に活用するのが『ポートフォリオサイト』です。

撮影実績、詳細なプロフィール、コンセプト、コンタクトが記載されているポートフォリオサイトのリンクを貼っておくことで、写真家について詳しく知ることができます。

例えば、僕のインスタの場合は下記ようにまとめています。

アート 写真家 リョウ インスタグラム

「Kyoto」と記載していることで、京都で写真家として活動をしている事を伝えている。

自分が撮影する写真のコンセプト、風景、人物を撮影している事を簡単にアピール。

URLを貼り付けれる箇所には、当サイト(Creator Of Art)のURLを貼り付けて、プロフィールの詳細やコンセプトなどを見てもらえるようにしています。

ハイライト部分には、僕の写真の特徴である「雨の日写真」「シネマティック写真」についてや、ストーリー性のある写真を撮り始めた理由についてを公開しています。

アート×写真家リョウのインスタグラムを見る

最近は、FacebookやInstagramで有名な企業「Meta」が始めた新しいSNS「Threads(スレッズ)」も始めたので、ぜひフォローしてもらえると嬉しいです。

Threads(スレッズ)| アート×写真家リョウはこちら

僕はインスタの投稿をメインで運営をしているわけではありませんが、写真家サイトをもっていることで安心につながる仕組みがあり、フォロワー数が少なくてもモデルに依頼を受けてもらえています。

撮影実績の写真を公開する

撮影実績の写真を公開することはとても重要です。

いくらプロフィールで撮影の想いを記載していても、撮影した写真が公開されていなければ「本当に写真活動しているの?」と不安になってしまいます。

撮影実績があれば写真をどんどん公開していきましょう。

「まだ写真を始めたばかりで撮影実績がない場合はどうすればいいの?」と言う場合はどうすればいいのか。

もちろんそれはありえる事で、僕も始めてモデルさんに撮影依頼をするのに苦労しました。

そんな場合は、次のような方法を考えてみてください。

  • 知人にインスタに公開する写真のモデルになってもらう
  • プロ写真家のモデル撮影会に参加する
  • 写真家コミュニティーの撮影会に参加する
  • インスタのハイライトで撮影する想いを伝え続ける
  • ご自身の写真家サイトでモデルを募集する
  • モデルと写真家のマッチングサイトを使う

僕も写真家を目指し始めた時は、依頼を受けてくれるモデルさんがいなかったため、自分の写真家公式サイトを使ってポートレート撮影のモデル募集記事を公開していました。

その結果、約4名のモデルさんからの応募があり、インスタへの公開を承諾してもらうことができ、2021年からの1年の間に13名のモデルさんと作品撮りをすることができました

京都の写真家 アート リョウ

このように、撮影実績がなくてもインスタに公開する写真を作ることができます。

「良ければカフェで」はNG!

僕がこれまでにポートレート撮影をさせてもらったモデルさんから聞いた、NGの写真家について話しておきます。

次のような写真家の依頼は「検討することなく断る」とのことです。

  • 初対面なのに「カフェでお茶でもしながら」と言ってくる人
  • DMのメッセージが「撮影させてください」の一言だけの人
  • 指定された衣装をモデルさんに購入させようとする人
  • 初対面なのに車1台で撮影場所への移動を要求してくる人
  • 初対面なのに安いギャラを要求してくる人
  • そもそも無償を前提に依頼してくる人

下心が見えそうな内容ですが、実際にあった話しで、現在も時々DMで上記のようなメッセージが届くことがあるそうです。

フリーモデルと言っても、ちゃんとしたモデルの仕事です。モデルに何かを強要するのは犯罪につながることもあります。

写真家がイメージしている世界はモデルと共有して相談するようにしましょう。

撮影のルールを伝えておく

事前に写真家からの撮影ルールを提示しておくことも、モデルの不安を取りのぞく1つの方法です。

「写真家からの撮影ルールの提示はモデルさんにとって不安になるんじゃない?」と思かもしれません。

実はその反対で、しっかり撮影ルールを決めていることで真剣に撮影に取り組んでいる印象をもってもらうことができます

それと同時に、写真家としても依頼を受ける時に無茶振りな要求をされない予防線でもあります。

フリーランスで活動をしていると、破格で依頼をしてくる人や無理難題な要求をしてくる人もいます。

そう言った場合に、写真家として撮影ルールを作っておけば、受けるか受けないかの基準をもつことができます。

では、その写真家としての『撮影ルール』について話していきますね。

モデルの費用について

初めてのモデルに依頼する場合、写真家の希望する費用を前もって提示しておくことでモデルも依頼を受けるか断るかの判断がしやすくなります

モデルが提示した費用が予算オーバーなのに無理に依頼すると、支払いが厳しいことで頭がいっぱいになって撮影に集中できずトラブルにもなってしまいます。

依頼した側も「無理して費用を払ったのに今回のモデルさんは思った写真が撮れなかった」と、モデルに対して悪い印象を持ってしまいます。

そうならないために「交通費込みでこれくらいの費用でお願いできるモデルの方」と言うように、希望の費用を提示しておくのもモデルの不安を取りのぞく方法です。

ちなみに、写真家側が『相互無償』と記載するのは避けた方がいいです。

その理由は「タダほど怖いものはない」と言われているように「タダで撮ってあげたのだからこれくらいは」と言う心理が働いてしまい、モデルへの要求がエスカレートしてしまう恐れがあるからです。

モデルからの『相互無償』の場合は、その理由をしっかり確認して撮影をするかの判断をましょう。

撮影場所までの行き方について

屋外での撮影がメインだと、撮影場所にどうやって行くのかのルールを決めておいた方がいいです。

たとえば屋外での撮影の場合、モデルが公共交通機関で行きやすい場所を選で、その分の交通費を写真家が支払うのが一般的です。

初対面で写真家の車に乗って撮影場所へ向かうのは、モデルからしたら不安でしかありません。

事故にあう可能性もあれば、事件に巻き込まれる可能性も考えてしまいます。

それに公表していなくても、モデルに恋人や夫がいる可能性もあります。

そう言ったことを考慮して、公共交通機関で行きやすい場所を選択するのも大切なこと。

どうしても撮影場所が公共交通機関で行きにくい場合は、事前にどうやって合流するのかを相談してみましょう。

どんなことでも『事前に相談する』ことでモデルの不安を取りのぞくことができます。

撮影許可が必要な場所の対応

ポートレート撮影をする場合、個人的な理由であっても『モデルを撮影する』と言うことで、撮影許可申請が必要な場所もあります

「ただの作品撮りだし、許可申請しなくても大丈夫だろう」と勝手なイメージはトラブルにつながって、モデルにも迷惑になってしまいます。

撮影許可申請は写真家がする事になるので、許可申請が取れたかどうかをモデルに伝えておくことも大切です。

屋外でポートレート撮影をする場合はロケハン(下見)をすることが一般的で、撮影許可が必要かを事前に知ることができるし、撮影のイメージが明確になります。

ロケハン(下見)について詳しくは、下記の記事をご覧ください。

ギャラの支払い方法について

モデルへのギャラの支払いについても決めておく事で、金銭的トラブルを防ぐことができます。

通常の支払い方法は、撮影当日の撮影を始める前にモデルへギャラを手渡しでお支払いするのが一般的です。

モデルによっては、事前に振り込みを希望される方もいますが、その場合は振り込んだ控えをもらえるのか聞いておきましょう。

あとモデル依頼のキャンセルする場合は、何日前からキャンセル料が発生するのかも聞いておきましょう。

コロナ対策はどうする?

今の時代だから気になる事もあり、屋外での撮影であっても感染予防は大切です。

マスクを着用しながらの撮影だったり、ある程度の距離がある場合は鼻マスクだったり、マスクを外すのかの基準を決めておく事も大切です。

どちらにしてもポートレート撮影の場合は、モデルに接近することはないので、季節ごとにマスクのルールを変えてもいいでしょう。

夏は熱中症を防止するためにマスクを外しての撮影になるとか、冬はマスク着用だけど息苦しくなるので鼻マスクになるなど。

写真家も体力がいるので無理にマスクをせずに、時々休憩を入れて水分補給したり、モデルとある程度の距離を保って新鮮な空気を吸う事も大切です。

写真家のポートフォリオサイトは必須

インスタからモデルに撮影依頼のDMを送る場合、自分が撮影した写真をまとめているポートフォリオサイトがあれば不安を取りのぞく材料になります。

僕の場合だと、このような感じのポートフォリオサイトを作っています。


アート×写真家リョウのポートフォリオサイトはこちら

さらに写真についての情報をブログで発信しているなら、ポートフォリオサイトからブログへのリンクをはっておくことで安心されます。

ポートフォリオサイトやブログをもっていることで安心される理由として、次のようなことを感じてもらえるからです。

  • 人のためになる情報を発信していて信頼できる
  • 写真家の活動の様子を知ることができて安心
  • 写真に対する想いに共感できるからつながりたい

などです

まだ写真家サイトをもっていないという場合は、作っておくとモデルからの信頼だけではなく、個人で写真ビジネスをする場合の強みにもなります。

僕が今運営している、当サイトを参考にしてもらってもいいので、どんな写真家サイトを作れば良いのかイメージしてみてください。

安心される写真家サイトを運営するポイントは、自分の日常をただ発信するのではなく、写真についての役に立つ情報を発信すること

ご自身の活動の様子や日常の様子は、SNSで発信するといいでしょう。

SNSとサイトを区別することで、写真家サイトの目的がはっきりするため、写真に興味がある人がどんどん集まってきます。

そしてSNSで活動や日常の様子を発信することで、共感を持ってもらいやすくなります。

個人で仕事を増やすためには『仕組み』が必要

写真家サイト(ブログ)× ポートフォリオサイト × SNS

今の時代はこういった仕組みが必要で、とくに個人で写真の仕事をする場合は、とても強いスキルにつながります。

もちろん上記のような仕組みを作るのには時間も費用もかかります。

「ブログが苦手」

「SNSは毎日投稿できない」

「自分には時間がない」

と言って、苦手なものを避けようとする人もいますが、1年あれば仕組みは作れます。

僕が仕組みを作り始めた結果

僕は2018年に、個人で仕事をするには仕組みが必要だということを知り、仕組みに必要なオリジナルドメインやレンタルサーバーなどに費用をかけて、仕組みを作り始めました。

自分のサイトは1万円あれば作れます。

準備をしている段階では、

「本当にこんなの意味があるのだろうか?」

「もしこの方法が間違えていたら?」

と不安になったり疑問に思ったこともありましたが、仕組み作りに専念してみると、どんどん道がひろがっていきます。

僕は落ち着きがない性格のため、目の前の結果を求めすぎて成果が出ないとすぐにあきらめてしまうことが多かったんです。

ですが仕組み作りに関しては、好きなことを仕事にすると考えたら「とりあえず完成させよう」と思えたんです。

先ほども言ったように、なんでも結果がすぐに出なければあきらめてしまう僕ですが、その時は「1つのことをやりとげよう!」と思えました。

そして1年経って仕組みが完成し、その仕組みが成長するにつれてサイトへ訪れる人も増えてきました。

現在の僕には、2つの運営しているサイトがあります。

1つは芸術系のブログ「理想的芸術生活」で、もう1つがこの写真家公式サイト「Creator Of Art」です。

どちらも仕組み化にしていますが、時間も費用もそれなりにかかりました。

もし、苦手を苦手のまま終わらせていたら、ここまで広げることはできなかったでしょう。

SNSで収益化できるっていう勘違い

「仕組みなんて必要ない!SNSで毎日投稿すれば集客につながる!」

確かに現在は、SNSで検索して情報を探す人が多くなってきました。

ただSNSは収益につなげるにはまだまだ弱いもので、ブログやサイトには勝つことができないのが現状です。

SNSだけで収益化できている人はごくわずかで、フォロワーの多い有名人かインフルエンサーをしている人ばかりです。

しかも今の時代のSNSは広告だらけのため、少しでも売り込み感のある内容だと、そのアカウントは不信感を持たれてしまいます。

SNSは交流を目的として使う人が多く、SNSの運営会社も「売り込み投稿」よりも「他のユーザーと交流できているアカウントの投稿」を広げようとしてくれています。

SNSで毎日投稿をする効果はありますが、売り込み投稿ばかり続けているとアカウントの停止につながるので気をつけてください。

仕組み運営に大切なことは、「なかなか成果が出なくても続けること」「月に1回は仕組みについて分析すること」「焦らずに仕組みを修正していくこと」です。

サイトまたはブログ × ポートフォリオサイト × SNS

これが収益化するために必要な仕組みなんですね。

最後に

後半は少し話がそれてしまいましたが、個人で仕事をする上でとても大切なことであり、写真家として安心してもらうためにも役に立つ内容なので、ぜひ意識してみてください。

今回は、インスタからモデルにポートレートの撮影依頼のDMを送る前に必要なことについて話してきましたが、いかがだったでしょうか。

初めての写真家の不安をどうやって取りのぞくのかを知ることで、今後の作品撮りの価値にもつながっていきます。

インスタのようなSNSを使って人と交流するには、まず『不安要素』を取りのぞいていくことが大切です。

それができば、個人で仕事をしていく上でとても強みになります。

たとえば、商品をやサービスをオンラインで販売するには、ユーザー(お客様)の不安を取りのぞくことが重要になってきます。

その『不安を取りのぞく仕組み』を作っておくことで、どんな時代にも対応できる仕事ができます。

不安を取りのぞくのは簡単なことではありませんが、少しずつ成長させていくことで写真の魅力もどんどん上がり、ファンを増やす事もできます。

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