社会人になって、親友と初めて見たあの心温まる夕暮れ。
僕には「大人になっても夕暮れを見に行こう!」と約束した親友がいる。
あなたにとって大切な人。
自分にとって心が落ち着く人。
人にはそれぞれ大切な人が必ずいると思うが、どうしても約束を守れない状況になってしまうこともあるだろう。
だけど信頼関係があるなら、どんな状況でもその絆は切れることはない。
写真家をしている僕は、一人で行動するのが好きなタイプだが、そんな僕にも地元に信頼できる親友がいる。
時々、幻想的な夕暮れの写真を撮っていると、親友と交わした懐かしい約束を思い出す。
『約束と夕暮れ』
幼い頃、二人の親友は「大人になってもずっと一緒に夕暮れを見よう」と約束した。
だけど成長するにつれ、人生はそれぞれ異なる道へと進み、やがて連絡も途絶えてしまう。
それから何十年か経ち、ひとりの男性が地元に戻ると、その懐かしさから、親友と話をしていた約束の場所へと向かう。
すると、そこにはすっかり大人になった親友がいた。
「遅くなったけど、お前との約束を果たしに来たよ」と。
二人は遠くに見える夕日に照らされた木のシルエットを見ながら、懐かしい話をたくさんした。
その夕日は、過ぎ去った時間の重みと、今でも続く『親友』という絆を静かに照らしていた。
少し恥ずかしくなるような話だが、『親友』というものは、恋人や妻とは違う『絆』をもっている。
夕日が過去を思い出す
この作品は、幻想的な夕日に照らされた森のシルエットがとても印象的で、なぜか懐かしさを感じて撮った写真。
Link▶︎『約束と夕暮れ』#18
レタッチをしていると、その懐かしく感じた理由がわかった。
たしか社会人になってまだ間もない頃、車でよく夜景を撮りに言っていた時期がある。
当時は今のようなデジタル一眼レフはなく、「写ルンです」で写真を撮りに行っていた。
もちろん趣味でだけど、その時に、ちょうど今回の作品のような夕日の中で、数人の親友とシルエット写真を撮ったことがある。
その時まさに、今回の話のように「10年、20年後も、こうやって夕日の写真を撮りに行こう」と約束をした。
だけど、それぞれ家庭や仕事環境の違いで、今でも叶うことはできていないが、こうして夕日とシルエットの写真を撮ると、当時の約束を思い出して懐かしくなってくる。
今でも親友
それぞれ家庭をもつようになり、昔のように頻繁に会うことはできないが、3ヶ月に1度は顔を出しに行くことにしている。
さすがに夕暮れを見に行くことはできないが、当時の写真を見たり、今回、僕が撮った写真を見てもらったりして、当時の思い出話をすることもある。
人はどんどん成長して環境も変わるので、当時の約束を守ることが難しくなるかもしれないが、写真家として夕暮れの写真を撮っていると、こうした懐かしい風景を親友と共有することができる。
風景を撮り歩く魅力は、ただ綺麗な風景をカメラで捉えるだけではなく、過去の思い出や心が温まるストーリーを感じることができるところにある。
あなたがもし過去の夕暮れ時に親友と約束をして「今だに守れていない」と悩んでいるなら、coaPHOTOの夕暮れ作品を贈ってみてはいかがだろうか。
約束は守れなくても、その約束を覚えてくれていることに、あなたの親友は必ず喜んでくれるはずだ。
Link▶︎『約束と夕暮れ』#18
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