【モデル撮影の依頼の仕方】気になるモデルと撮影をするための依頼ルール

「インスタでモデルに依頼のDMを送っても返事がこない」
「やっぱり撮影実績がないと受けてもらえないもの?」

これから写真家を目指そうと決めたのはいいけど、人物写真の実績がないことを理由に、モデルへの依頼を諦めていないだろうか。

もちろんモデルからしてみれば、実績もない初対面の写真家の撮影依頼は不安だらけで、受けにくいのは事実。

だけど『実績なし、初対面』でも、撮影の依頼を受けてもらう方法がある

実際に僕が実践して『実績なし、初対面』から、現在15名のモデルの方に撮影を受けてもらえるようになった秘策をお伝えしよう。

『秘策』と言うと大げさだが、基本的なルールさえ意識しておけば『実績なし、初対面』でも安心して撮影を受けてもらうことができる。

ぜひ本記事を最後まで読んで、実践してみてほしい。

必ず興味をもってくれるモデルとつながることができるだろう。

はじめに

本記事の目的は、写真家を目指すために必要な最低限のルールを守って、モデルに安心して依頼を受けてもらうたに書いた記事である。

近年、一眼レフを購入する人が増え、写真家を目指そうと真面目に人物撮影に取り組んでいる人が増えてきた。

とても喜ばしいことだが、一方で『写真家』という肩書きを使って、迷惑行為をする人も多いのが事実。

本来なら、、記録、芸術作品として素晴らしい写真なのに、迷惑行為のおかげで写真業界のイメージが悪くなるがとても悲しい。

モデルがいなければ良い写真を作ることができないわけで、モデルと共に良い作品をつくるから、自分の写真の価値が上がるのである。

もし、

「モデルと付き合う方法を知りたい」
「モデルと友達になる方法」
「モデルと食事をする方法」

のような目的があるなら、本記事はそう言ったことには向いていない内容なので、今すぐ閉じてもらった方がいい。

あなたが心底写真が好きな人なら、ともに写真業界の魅力を伝えてもらえると嬉しく思う。

ではこれから解説していこう。

インスタからのDMはオススメ

モデルに撮影の依頼をするなら、インスタグラムのDMをオススメする。

その理由は、インスタで写真を公開しているモデルは多いし、広告DMや勧誘DMが多いTwitter(X)に比べてメッセージのやりとりがしやすいからだ。

だけどインスタからDMを送る前に、モデルの気持ちになって考えてみよう

・これまで撮影した写真を公開しているか
・何を目的にモデルに依頼をするのか
・どんな衣装が好みの写真家なのか
・どこで活動をしている写真家なのか
・どんなカメラを持っているのか
・レンズは何を使っているのか
・モデル撮影のギャラや交通費は出してもらえるのか

とくに初対面のモデルにDMを送る場合は、撮影をする目的や撮影する想いなどをわかりやすくまてめて送ることで安心してもらえる。

モデルの不安要素とは?

撮影を受けてくれるモデルにとって、初対面の写真家は不安だらけ。

今の世の中にはネット犯罪が多く、SNSで知り合った人から迷惑行為をされたと言うニュースをよく見かけるようになった。

モデルも写真家と同じで、撮影実績を上げるためや生活費を稼ぐためにモデル活動をしている人も多い。

モデルとしての知名度を上げるために、初対面の写真家からの依頼を断ることができない人もいる。

だからこそ写真家は、普段から不安を取りのぞく準備をしておく必要がある。もちろん、例外はある。

たまたま友人がモデルをしていて「一眼レフを始めたからモデルになって」と言う場合は話は別だ。

今回の場合は、実績もない初対面の写真家からの撮影依頼について考えてみよう。

例えば、モデルからしたら次のような不安があるだろう。

「どんな人なんだろう?」
「どんな写真を撮っているんだろう?」
「普段は何をしている人なんだろう?」
「なぜ私なんだろう?」

そう言った警戒心を取りのぞくには、普段からSNSやブログなどで安心してもらえる投稿をしておくことが大切だ。

そこで重要になってくるのが『写真家プロフィール』である。

不安を取りのぞくプロフィールの作り方

写真家に限ったことではないが、フリーランスで活動をする上で大切なのがプロフィールである。

フリーランスとして活動をするためにSNSが必須になってきた今の時代。自分が経験もしていないことをプロフィールに書いてアピールする人も多い。いわゆる偽装というもの。

だけどモデル側からすれば、それを見抜くことはとても難しいこと。

だから写真家は、嘘、偽りのないプロフィールを作ることが大切である(当たり前のことだけど)。

モデルの気持ちを考えると、次のような部分が気になるはず。

・どこ(地域)で活動をしている人なのか?
・何のために撮影をしているのか?
・これまの撮影実績はあるのか?
・性別は?
・年齢は?
・有償か無償か(交通費は出るのか)
・仕事か趣味か
・室内か屋外か
・どんな衣装を希望しているのか
・ヘアメイクは?

もっと他にもあるが、その中でもとくにモデルが気にするだろう内容をあげてみた。

だけど、上記のような内容をインスタのプロフィール欄に全て記載することができない。そんなときに活用するのが『ポートフォリオサイト(フォトギャラリーサイト)』である。

撮影実績、詳細なプロフィール、コンセプト、コンタクトが記載されているポートフォリオサイトのリンクを貼っておくことで、写真家について詳しく知ることができる。

例えば、僕のインスタの場合は下記ようにまとめている(現在は変更しているので気になったら除いてほしい)。

写真家リョウのインスタグラムはこちら

写真家 リョウ インスタグラム

『Kyoto』と記載することで、京都を拠点に写真家活動をしている事を伝えている。

自分が撮影する写真のコンセプト、風景、人物を撮影している事を簡単にアピール。

URLを貼り付けれる箇所には、当サイト『Creator Of Art』のURLを貼り付けて、プロフィールの詳細やコンセプトなどを見てもらえるようにしている。

最近は、FacebookやInstagramで有名な企業「Meta」が始めた新しいSNS「Threads(スレッズ)」も始めたので、ぜひ覗いてみてほしい。

Threads(スレッズ)| 写真家リョウはこちら

撮影実績の写真を公開する

撮影実績の写真を公開することはとても重要なこと。

いくらプロフィールで撮影の想いを記載していても、撮影した写真が公開されていなければ「本当に写真活動しているの?」と不安になってしまう。

撮影実績があれば写真をどんどん公開していこう(モデルに公開していいか確認してから)。

撮影実績がない場合

「まだ写真を始めたばかりで撮影実績がない場合はどうすればいいの?」と言う場合は、撮影に対する想いを書いたブログ記事を準備しておくこと。

僕も実績がない時期に、初対面のモデルに撮影依頼をするのに苦労したのを覚えている。

僕の場合はブログとモデル応募記事を公開したが、それ以外だと次のような方法がある。

・知人にインスタ公開用の写真モデルになってもらう
・プロ写真家のモデル撮影会に参加する
・写真家コミュニティーの撮影会に参加する
・インスタのハイライトで撮影する想いを伝え続ける
・ご自身の写真家サイトでモデルを募集する
・モデルと写真家のマッチングサイトを使う

僕も写真家を目指し始めた時は、依頼を受けてくれるモデルがいなかった。

だけどその頃からブログを運営していたので、撮影のモデル募集記事を公開していた。

もちろんすぐには応募はなかったが、公開期限を決めていたことで、期限ギリギリになって数人の応募があり、モデルを撮影する機会をどんどん作っていった。

その結果、2021年から現在までに15名のモデルと作品撮りをすることができるようになった。

アート写真家リョウと作品撮りをしたモデル

今後も何人かの初対面のモデルとの作品撮りもひかえている。

このように『実績なし初対面写真家』から、どんどん活動を広げることができ、今では京都から東京まで作品撮りの活動拠点を広げることができた。

そしてモデルが初対面で一番不安になる原因は、お茶目当てだとわかりやすい誘い。

「良ければカフェで」はNG!

僕がこれまでに撮影をさせてもらったモデルから聞いた話だが、初対面なのにいきなり「良ければカフェで話しながら打ち合わせしませんか」という下心見え見えのDMも多いとのこと。

次のような写真家の依頼は「検討することなく断る」と言っていた。

「初対面なのに『カフェでお茶でもしながら』と言ってくる人
「DMのメッセージが『撮影させてください』の一言だけの人」
「指定された衣装をモデルに購入させようとする人」
「初対面なのに車1台で撮影場所への移動を要求してくる人」
「初対面なのに安いギャラを要求してくる人」
「そもそも無償を前提に依頼してくる人」

もちろん実際にあった話しで、現在も時々DMで上記のようなメッセージが届くことがあるそうだ。

フリーモデルと言っても、ちゃんとしたモデルの仕事。モデルに何かを強要するのは犯罪につながることもある。

お茶に誘いたいならモデルではなく、恋人マッチングアプリで誘えばいい。

写真家の撮影ルールも伝えておく

事前に写真家からの撮影ルールを提示しておくことも、モデルの不安を取りのぞく1つの方法である。

「写真家からの撮影ルールの提示はモデルにとって不安になるんじゃない?」

と思かもしれないが、その反対で、しっかり撮影ルールを決めていることで真剣に撮影に取り組んでいる印象をもってもらうことができる

それと同時に、写真家としても依頼を受ける時に無茶振りな要求をされない予防線でもある。

フリーランスで活動をしていると、破格で依頼をしてくる人や無理難題な要求をしてくる人も多い。

そう言った場合に、写真家として撮影ルールを作っておけば、受けるか受けないかの基準をもつことができる。

では次に、『写真家としての撮影ルール』についてお話ししよう。

写真家ルール①「モデルの費用」

初対面のモデルに依頼する場合、写真家の希望する費用を前もって提示しておくことでモデルも依頼を受けるか断るかの判断がしやすくなる

モデルが提示した費用が予算オーバーなのに無理に依頼すると、支払いが厳しいことで頭がいっぱいになって撮影に集中できず良い写真を撮ることができない。

「無理して費用を払ったのに今回のモデルは良い写真が撮れなかった」と、モデルに対して悪い印象を持ってしまうかもしれない。

そうならないために「交通費込みでこれくらいの費用でお願いできるモデルの方」と言うように、希望の費用を提示しておくのもモデルの不安を取りのぞく方法だ。

写真家ルール②「撮影場所までの行き方」

初対面おモデルを撮影する場合、屋外での撮影が一般的になる。

室内だと2人きりになってしまうし、何かあった場合に回避できなくなってしまうからだ。

屋外撮影の場合は、撮影場所にどうやって行くのかのルールを決めておけば、モデルの安心につながる

例えば、モデルが公共交通機関で行きやすい場所を選び、そこまでの交通費も写真家が支払うのが一般的だ。

初対面で写真家の車に乗っての移動は、モデルからしたら危険と隣り合わせ。

事件や事故に巻き込まれる可能性があるので、現地集合現地解散が基本。

それにモデルが公表していなくても、恋人や家族がいる可能性があることも考えておかなければいけない。

そう言ったことを考慮して、公共交通機関で行きやすい場所を選択するのも大切だ。

どうしても撮影場所が公共交通機関で行きにくい場合だった場合は、事前にどうやってその場所へ向かうかをモデルに相談してみまよう。

どんなことでも『事前に相談する』ことで、モデルの不安を取りのぞくことができる。

写真家ルール③「撮影許可が必要な場合の対応」

屋外でモデルを撮影する場合、個人的な理由であっても『モデル撮影する』と言うことで、撮影許可申請が必要な場所も多い

「個人の作品撮りだし許可申請しなくても大丈夫だろう」

と勝手なイメージはトラブルにつながって、モデルにも罪をかぶせてしまう。

撮影許可申請は写真家がする事になるので、許可申請が取れたかどうかをモデルに伝えておくことも大切だ。

屋外で撮影をする場合は、ロケハン(下見)をするのも忘れずに。

撮影許可が必要かを事前に知ることができるし、撮影のイメージが明確になる。

ロケハン(下見)について解説している記事がこちら。

写真家ルール④「ギャラの支払い方法について」

モデルへのギャラの支払いについても決めておく事で、金銭的トラブルを防ぐことができる。

通常の支払い方法は、撮影当日の撮影を始める前にモデルへギャラを手渡しでお支払いするのが一般的だ。

モデルによっては、事前に振り込みを希望される方もいるが、その場合は振り込んだ控えをもらえるのか聞いておこう。

あとモデル依頼のキャンセルする場合は、何日前からキャンセル料が発生するのかも聞いておくことも忘れずに。

写真家ルール⑤「コロナ対策はどうする?」

今の時代だから気になる事もあり、屋外での撮影であっても感染予防は大切だ。

マスクを着用しながらの撮影だったり、ある程度の距離がある場合は鼻マスクだったり、マスクを外すのかの基準を決めておく事も重要。

どちらにしてもポートレート撮影の場合は、モデルに接近することはないので、季節ごとにマスクのルールを変えてもいいだろう。

夏は熱中症を防止するためにマスクを外しての撮影になるとか、冬はマスク着用だけど息苦しくなるので鼻マスクになるなど。

写真家も体力がいるので無理にマスクをせずに、時々休憩を入れて水分補給したり、モデルとある程度の距離を保って新鮮な空気を吸う休憩時間も必要だ。

写真家のポートフォリオサイトは必須

インスタからモデルに撮影依頼のDMを送る場合、自分が撮影した写真をまとめているポートフォリオサイトがあれば不安を取りのぞく材料になる。

僕の場合だと、このような感じのポートフォリオサイトになるが、僕はわかりやすく「フォトギャラリーサイト」と言っている。


写真家リョウのフォトギャラリーサイトはこちら

さらに写真についての情報をブログで発信しているなら、ポートフォリオサイトからブログへのリンクをはっておくことで安心される。

ポートフォリオサイトやブログをもっていることで安心される理由として、次のようなことを感じてもらえるからだ。

  • 人のためになる情報を発信していて信頼できる
  • 写真家の活動の様子を知ることができて安心
  • 写真に対する想いに共感できるからつながりたい

など

まだ写真家サイトをもっていないという場合は、作っておくとモデルからの信頼だけではなく、個人で写真ビジネスをする場合の強みにもなる。

僕が今運営している、当サイトを参考にしてもらってもいいので、どんな写真家サイトを作れば良いのかイメージしてみてほしい。

安心される写真家サイトを運営するポイントは、自分の日常をただ発信するのではなく、写真についての役に立つ情報を発信すること

ご自身の活動の様子や日常の様子は、SNSで発信するといいだろう。

SNSとサイトを区別することで、写真家サイトの目的がはっきりするため、写真に興味がある人がどんどん集まってくる。

そしてSNSで活動や日常の様子を発信することで、共感を持ってもらいやすくなる。

個人で仕事を増やすためには『仕組み』が必要

写真家サイト(ブログ)× ポートフォリオサイト × SNS

今の時代はこういった仕組みが必要で、とくに個人で写真の仕事をする場合は、とても強いスキルにつながる。

もちろん上記のような仕組みを作るのには時間も費用もかかる。

「ブログが苦手」
「SNSは毎日投稿できない」
「自分には時間がない」

と言って、苦手なものを避けようとする人もいるが、1年あれば仕組みは作れるので考えてみてほしい。

僕が仕組みを作り始めた結果

僕は2018年に、個人で仕事をするには仕組みが必要だということを知り、仕組みに必要なオリジナルドメインやレンタルサーバーなどに費用をかけて、仕組みを作り始めた。

自分のサイトは1万円あれば作れます。

準備をしている段階では、

「本当にこんなの意味があるのだろうか?」
「もしこの方法が間違えていたら?」

と不安になったり疑問に思ったこともあったが、仕組み作りに専念してみると、どんどん道がひろがっていった。

僕は落ち着きがない性格のため、目の前の結果を求めすぎて成果が出ないとすぐにあきらめてしまう性格。

だけど仕組み作りに関しては、好きなことを仕事にすると考えたら「とりあえず完成させよう」と思えたのである。

先ほども言ったように、なんでも結果がすぐに出なければあきらめてしまう僕だが、その時は「1つのことをやりとげよう!」と思えた。

そして1年経って仕組みが完成し、その仕組みが成長するにつれてサイトへ訪れる人も増えてきた。

SNSで収益化できるっていう勘違い

「仕組みなんて必要ない!SNSで毎日投稿すれば集客につながる!」

確かに現在は、SNSで検索して情報を探す人が多くなってきている。

ただSNSは収益につなげるにはまだまだ弱く、ブログやサイトには勝つことができないのが現状だ。

SNSだけで収益化できている人はごくわずかで、フォロワーの多い有名人かインフルエンサーをしている人ばかり。

しかも今の時代のSNSは広告だらけのため、少しでも売り込み感のある内容だと、そのアカウントは不信感をもってしまう。

SNSは交流を目的として使う人が多く、SNSの運営会社も「売り込み投稿」よりも「他のユーザーと交流できているアカウントの投稿」を広げようとしてくれています。

SNSで毎日投稿をする効果はあるが、売り込み投稿ばかり続けているとアカウントの停止につながるので気をつけよう。

仕組み運営に大切なことは、

「なかなか成果が出なくても続けること」
「月に1回は仕組みについて分析すること」
「焦らずに仕組みを修正していくこと」

サイトまたはブログ × ポートフォリオサイト × SNS

これが収益化するために必要な仕組みなのである。

最後に

後半は少し話がそれてしまったが、個人で仕事をする上でとても大切なことであり、写真家として安心してもらうためにも役に立つ内容なので、ぜひ意識してほしい。

今回は、モデルに撮影依頼のDMを送る前に必要なことについて話したが、いかがだっただろうか。

初対面の写真家の不安をどうやって取りのぞくのかを知ることで、今後の作品撮りの価値にもつながるだろう。

インスタのようなSNSを使って人と交流するには、まず『不安要素』を取りのぞいていくことが大切だ。

それができば、個人で仕事をしていく上で、とても強い力になる。

たとえば、商品をやサービスをオンラインで販売するには、ユーザー(お客様)の不安を取りのぞくことが重要になってくるように。

その『不安を取りのぞく仕組み』を作っておくことで、どんな時代にも対応できて、仕事がどんどん広がっていく。

不安を取りのぞくのは簡単なことではないが、少しずつ成長させていくことで写真の魅力もどんどん上がり、ファンを増やす事もできるだろう。

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