美しい線を表現するためによく使われる『長時間露光撮影』。
長時間露光撮影とは、シャッタースピードを遅くして流れる残像を作るために活用されることが多い撮影方法。
例えば、流れる滝を線で表現したい場合、夜間の車のライトを線にしたり。
他にも、被写体の周りの動くものを残像にして被写体を際立たせたり。
長時間露光撮影をマスターすれば、さらに写真表現の幅が広がるだろう。
そこで今回は、これから僕も長時間露光撮影を取り入れて、さらに味のあるモノクロ写真を作ルことにした。
もちろん長時間露光撮影なんてやったことがなく、これから練習を続けていこうと思う。
長時間露光に興味がある人にとって、今回の記事が参考になれば嬉しい。
目次
長時間露光撮影とは
長時間露光撮影とは、シャッタースピードを遅くして撮影する方法である。
別の言い方では「スローシャッター」とも言われていて、動きのあるものに残像を残して滑らかな線として動きをだしたいときに使う技法。
例えば、僕が琵琶湖で撮影した写真で比較してみよう。
こちらがシャッタースピード『1/200』で撮った写真だが、湖の凹凸があるのがわかる。

そしてシャッタースピード「5秒」で撮影した写真がこちら。

琵琶湖の水の流れが線でつながって、滑らかな質感を出すことができる。これが、長時間露光の効果である。
他にも、夜間の車のテールランプが線で撮れたり。

長時間露光撮影に必要なもの
長時間露光撮影に必要なものは以下の3つ。
・レリーズ
・NDフィルター
三脚
長時間露光撮影には、必ず三脚にカメラを装着して撮るのが一般的だ。

長時間露光撮影をするということは、シャッタースピードを遅くするということ。
シャッタースピードを遅くすることで問題になってくるのが『手ブレ』『被写体ブレ』だ。
先ほどのような、線状の表現を出したい場合のシャッタースピードの目安は「5秒以上」時間をかける必要がある。
つまり、シャッターを切って写真が撮れるまでの時間が5秒以上必要になる。
そうなると、手に持って長時間露光撮影をすると、必ず『ブレ』が生じてしまう。
そこでカメラを三脚に固定して撮影すれば、長時間露光でのブレを防ぐことができる。

レリーズ
レリーズとは、シャッターのリモコンのようなもの。

せっかくピントを合わせたのに、シャッターを押す瞬間にカメラの本体がブレてしまうのは、とても残念だ。
そこで、カメラにシャッターのリモコン「レリーズ」を接続すれば、カメラに触れることなくシャッターを切ることができきてブレを防げる。
NDフィルター
NDフィルターとは、 レンズに入ってくる光の量を減らすことができる、レンズに取り付けるフィルターのこと。

NDフィルターは、長時間露光撮影にはぜっていに必要なものというわけではないが、日中に長時間露光撮影をする場合は持ったおいた方がいいだろう。
もちろん、夜間でも場所によっては使うこともある。
フィルターの濃さはいろいろあって、一般的には『ND2〜ND1000』までの番号があり、特別なものは『ND2000』や『ND400000』もあるとか。
僕が使っているのは『ND2-ND400』可変式のNDフィルター。
NDフィルターのレンズリングを回して濃さを調整するもの。

僕が試した長時間露光撮影の方法
今回、僕が試した長時間露光撮影についてまとめておくので、役に立ててほしい。
まずは、今回長時間露光に挑戦した写真がこちら。

SS : 5秒 / f16 / ISO100 / 焦点距離18mm / ND200
水面がほんのりと滑らかに見える程度だが、初めてにしては十分だと自画自賛している。
長時間露光撮影は数年前に何度かチャレンジしたことはあるが、ほぼ初心者と言っていい。
今回の撮影環境をまとめておくと次のような感じだ。
- 撮影時間 : 午前10時ごろ
- 場所 : 滋賀県琵琶湖の畔
- 季節 : 夏
- 天候 : 晴天(ほぼ風はない)
- 使用レンズ : 18-200mmズームレンズ
- カメラ : Canon 7D MarkⅡ
- その他に使用したもの : 三脚、レリーズ、NDフィルター(2〜400可変式)
正直、長時間露光撮影に慣れている写真家からすれば、無謀な環境だと思われるだろう。
なんせ、晴れた日は光がバンバンにカメラに入ってくるし、風が弱いため水面の動きや雲の動きが線になりにくい。
初心者が長時間露光をするのにはとても難しい環境である。
確かに最初は、NDフィルターを装着してもハレーションを起こして、うまく撮影ができなかった。
何度か練習していくうちに、上記のような写真を撮ることができた。
長時間露光のちょっとしたコツ
晴れの日に長時間露光撮影は初心者には難しいが、ちょっとしたコツを共有しておこう。
まず、晴れの日に長時間露光撮影をする場合、撮影する場所(カメラを設置した三脚を置く場所)は、日陰で撮影する方がいい。
理由は、少しでもカメラの中に光を入れないためだ。
今回僕が撮影した琵琶湖の畔は建物がなく、だだっ広い場所。

屋根もなく、光がまともにカメラに入ってくる。
少しでもカメラへの光を防ぐために、大きな木の影に入って撮影すること。
そして、ファインダーから入る光も防ぐために、ファインダーカバーで蓋をすると、日中でも長時間露光撮影ができる。
これが、晴れの日に長時間露光撮影をするコツである。
最後に、長時間露光撮影で静けさを
今回、長時間露光撮影にチャレンジした理由は、写真家マイケル・ケンナのような写真を撮ってみたいと思ったことがキッカケだった。
もちろんカメラもレンズも違うので、同じ写真にはならないが、彼のような『静けさ』を感じる写真と僕の写真には、何か共通するものを感じている。
それは『モノクロ、静けさ、余韻、余白』である。
巨匠と比べるのはおこがましいが、彼のような写真を目指すために、僕は自分を追い込む必要がある。
僕も『モノクロ写真』を撮っているが、彼のような暖かさを感じるものではなく、『静寂』をイメージしたブルー調のモノクロ写真。
それが、写真作家リョウらしさだと思っている。
そんな写真作家リョウらしいモノクロ写真をインスタで公開しているので、ぜひその『静けさ』を味わってほしい。
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