作品撮りを続けていると「もっと心が惹きつけられるアートな写真が撮りたい!」と思う時期がやってきます。
僕にもそんな時期がありました。
あるモデルのインスタグラムを見て「このモデルと作品撮りがしたい!」と思い、実際に依頼をしたことがあります。
そのモデルは、心の底から溢れ出てくる感情を表現していて、僕がイメージしてるアートな写真に近かったんです。
そのモデルが「itoi(@live0120)」さんでした。
モデルitoiさんは、僕からすればアートな表現力をもつモデル。
そのアートな表現力をもつ、モデルitoiと作品撮りができたことで、僕らしい写真を見つけることができました。
Tik Tokでも公開しています。
@creatorofart1 アートな表現を持つモデルを撮影しました。#シネマチック写真 #写真家 ♬ ACELERA – Victor Cavalcanti
目次
アートな表現の魅力
僕は現在、心が惹きつけられるストーリー性のある写真を撮るをコンセプトに、京都でアート写真家として活動をしています。
そんなアート写真家の活動をしていくうちに、「アート写真=写真家リョウ」というブランドが自分らしさだと言うことに気づきました。
少し硬い話になるかもしれませんが、表現する方法は人によって違いがあって、自由でなければいけないと思っています。
たとえばポートレート撮影をする時、モデルにポージングを指示してカメラ目線で笑顔を撮る。
そのような写真は規則性があって、不自然な写真になるような気がして僕はあまり好きではないんです。
もちろん、ポージングをすることが悪いわけではなく、商業写真や記念写真を撮る場合はポージングを指示することは大事です。
ただ僕の「アートな写真」は、僕のイメージしている世界とモデルの表現を掛け合わせて、共につくる写真なんです。
なのでモデルにはテーマを伝えて、できるだけ自由に動いてもらうことが多いんです。
モデルからすれば「自由に動くこと」が難しいみたいで、僕の撮影は難題なのかもしれません。
たとえブレた写真があったとしても、その瞬間にしか撮れないアートな写真だと僕は考えているので、商業写真ではなく芸術写真のくくりになります。
そう考えると、共にアートな作品をつくる楽しさは味わえます。
自由に動くからアートな瞬間が撮れる
「自由に動いていいよ」
と言われても、モデルからすれば何をどう表現すればいいのか悩んでしまうでしょう。
もちろん、撮影テーマが決まっている上での話で、
「今回の作品撮りのテーマは、”進化”です」
「今までの自分ではなく新しい自分へ挑戦するイメージで」
というような感じで、僕がイメージしているテーマを伝えるようにはしていますが、それでも自由に表現することは難しいと思います。
だけど今回、作品撮りをしてくれたモデル「itoi」さんは、そんな難しい僕のイメージを受け入れてくれて、自分らしいアートな表現をしてくれました。
心から溢れ出た感情を撮る
心から溢れ出てくる感情を表現するのは難しいもので、イメージができていても表情や体の動きはその場の環境に影響されてしまいます。
日差しが強ければ眩しい顔になるし、人通りが多ければ撮影に集中できず、落ち着きのない表情になる。
だけどモデルitoiさんは、その感情をとても上手に表現してくれました。
作品撮りまでの経緯
モデルitoiさんと作品撮りをした経緯について話すので、もしあなたが写真家を目指しているならモデルに依頼をするための参考にしてください。
モデルitoiさんと作品撮りしたキッカケは、僕がモデルを探すためにインスタグラムを見ていたことから始まります。
いろいろなモデルの投稿を見ていると、突然、僕の心の中で衝撃が走りました。
その写真はポートレート写真というより、スマホの画面からも伝わってくるアートな世界観でした。
そのインスタグラムのアカウントが、モデルitoiさんでした。
もちろん、フォトグラファーの技術も凄いと思いますが、itoiさんの表現がとても印象的でした。
僕は思いきって、モデルitoiさんにDMで挨拶と作品撮りについての内容を入れて「撮影させてほしい」とメッセージを送りました。
ただ当時の僕は撮影実績がなく、僕のインスタグラムには人物を撮影した写真が少なかったんです。
「そんなアカウントには返事をしないだろう」と思っていました。
ところが数日後、モデルitoiさんから撮影OKの返事をいただくことができました。
そこから何回かメッセージのやり取りをして、撮影のイメージや衣装の内容をまとめていったんです。
僕はこれまでの経験上、インスタからモデルへDMを送る場合は、事前に安心してもらえる情報を見てもらえるようにしています。
その方が、返事が届く率が上がるからなんです。くわしくは下記の記事で話しているので、参考にしてみてください。
想いは500文字以内で伝える
初対面のモデルにDMを送る場合、自分が何を撮りたいのか、なぜそのモデルなのかを500文字以内で伝えること。
インスタグラムのDMは、1回で送るメッセージの文字数が500文字と言う制限があるため、500文字以内で簡潔にわかりやすく伝えることが大事なんです。
だからと言って「撮影させていください」の一言メッセージは、不安がられるのでNGです。
なぜそのモデルを撮りたいのか、撮影イメージ、撮影場所、衣装、費用について簡潔にまとめましょう。
例えば、下記のような感じだと安心してお返事をしてもらえるかもしれません。
初めまして、京都でアート写真家をしているリョウと申します。
〇〇さんのインスタ写真を拝見して、まるでドラマのワンシーンのようにその先のシーンが想像したくなる表現に見入ってしまいました。
現在僕は、写真家としての実績を作るために共にポートレート撮影をしてくれるモデルの方を探しております。
僕が目指しているイメージはまさに〇〇さんのようなドラマのワンシーンを想像させる写真です。
衣装はレトロで懐かしさを感じるロングスカートとジャケットをイメージしています。
撮影場所はレトロな街並み△△市のような街並みを探しています。このような撮影を〇〇さんにご依頼した場合、モデル費用、交通費、お支払い方法などを教えていただけますでしょうか。
念のために僕のインスタアカウントをお伝えするので見ていただいて、お返事いただけたら嬉しいです。(インスタIDまたはURL)
質問や確認事項についてありましたら遠慮なく言ってください。
宜しくお願い致します。アート写真家リョウより
上記の文字数は、だいたい「430文字」になります。
こちらから費用の提示をする場合は、「これくらいの予算なのですが可能でしょうか?」と先に聞いてみるのも良いでしょう。
間違えても「撮影してやる」のようなスタンスで、メッセージを送らないこと。
作品撮りのテーマを共有する
何度かモデルitoiさんとメッセージのやりとりをして、僕が浮かんだテーマが『進化』でした。
僕の中での『進化』は、新しい人生に向かうポジティブなイメージでした。
ところがそのイメージをモデルitoiさんに伝えると、
「人が進化するのは退化があるからで、進化と退化は対になっているものだから、そのテーマを自分なりに表現してしまうと楽しい作品撮りにならないかも」
と言うメッセージが返ってきました。
正直僕は、自分のイメージの幅の狭さを思い知らされました。
アートな表現というものは、心の中から溢れてくる感情を「その人らしくどう表現するか」ということを常に追求していくもの。
人はプラスな感情だけではなくマイナスな感情ももっていて、そのプラスの感情とマイナスな感情を対にすることで、写真にストーリーが生まれてくるんです。
そう考えると、モデルitoiさんの表現にはプラスの感情もマイナスな感情もある。だから、アートに感じるのだと思います。
まさにそれが僕が目指している「心が惹きつけられるアートな写真」でした。
アートな魅力を身近に感じる
魅力を感じるモデルというものは、自分らしい表現をもっている人であり、それをうまく演じることができる人。
その表現に魅力を感じる人と共感し合えることで、モデルの魅力、写真の魅力が上がるのだと思っています。
最後に
今回、作品撮影をさせていただいたモデルitoiさんのアートな表現の魅力に触れたことで「僕らしいアートな写真とは何か?」を明確にすることができました。
自由に表現すると言うことは難しいことなのかもしれませんが、どこにも存在しない作品をつくっていく上では大切なことだと思います。
それを積み重ねていくことで、『自分』というブランドの価値を高めることができるのです。
今回の記事で紹介させていただいた、アートな表現力をもつモデルitoiさんの魅力。
あなたもぜひ感じてみてください。
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