5月になると雨が降る日も多くなってきますが、新緑の季節で鮮やかな緑色が目立つ季節になってきますね。
雨の日のポートレートもドラマチックな写真を撮ることができますが、新緑の季節に撮るポートレート写真は普段とは違った幻想的な世界になります。
今回の記事では、新緑の季節に撮るシネマチックなポートレート撮影について紹介したいと思います。
新緑の季節とは
新緑の季節とは、春から夏にかけて鮮やかな緑色をした若葉や木々が目立つ季節。俳句では、夏の季語として読まれることが多く、植物の季語に使われることが多いようです。
そんな新緑の季節で撮るポートレートは、ストーリーを感じさせる写真を撮りたい場合に向いています。
新緑の季節のポートレート
以前に僕が、新緑の季節にポートレート撮影をした時の写真を見ながら、ストーリーを感じるシネマティック写真への意識の仕方をご紹介します。
この時のポートレート撮影をした時の環境は、次のような感じ。
・場 所 : ススキの多い場所
・天 候 : 晴れ
・風 速 : 少し強めだった
・衣 装 : アジアンテイスト
撮影した『時間帯』
ポートレート撮影をした時間は、16:00〜18:00の間の2時間。
太陽が高い位置にある時間帯は、場所によってモデルさんの顔に影ができやすいため、影をなくすために上を向く写真が多くなって不自然になるんです。
下の写真は、少し早めの15:40くらいに撮影の現場に到着してくれていたのでテストで撮影したが、まだ太陽の光が頭上ありだったため、頭(頭頂部)に光が集中してしまっています。
レタッチで修正もできるが、頭頂部に集中している光と顔の明るさのバランスがとりにくくなってしまう。
もし太陽の位置が真上に来る時間帯しかポートレート撮影ができない場合は、広めの場所で周りに建物がないところ移り、モデルさんに少し顎の角度を上げてもらうといいでしょう。
そう言ったことを避けるために、斜めから光が当たる時間帯を狙いました。
それと、シネマチックな質感が出しやすいオレンジ色の自然光が当たる夕方に撮影しました。
撮影した『場所』
この時ポートレート撮影をした場所は、奈良県の『平城宮跡歴史公園』と言う観光スポットです。もちろん撮影許可申請が必要なので、事前に撮影許可をいただきました。
奈良の平城宮跡歴史公園の有名なポイントとして、『ススキ』が広がる場所が僕のイメージでした。
撮影した時の『天候』
この時ポートレート撮影をしていた間は運が良く、天気は晴れていました。5月は天候も荒れやすく、さっきまで晴れていたのに雲が多くなって雨が降ることも多いんです。
奈良の平城宮跡歴史公園は広大な敷地で、各ポイントに小さな屋根付きの休憩所もありますが、ススキのポイントには休憩所はなく、雨が降ってきたら少し離れた休憩所まで走らなければいけないんです。
ちなみに、屋根付きの休憩所で撮影するとこのような感じになります。
こう言った、おしゃれな格子調の休憩所もあって撮影しましたが、外からの光が入りにくいため、ISO感度を800〜1000あたりまで上げて撮影しなないと、モデルさんの顔が暗くなってしまいます。
この時のポートレート撮影のイメージが、新緑を生かした民族的な写真だったので休憩所の写真は気分転換に。
撮影した時の『風速』
天気が晴れていても風はあり、ゆるい時も荒れば強い時もありました。
そこはモデルさんの機転で、「強い風になびく写真も自然でシネマチックになるのではないでしょうか」と言う提案を受けて、風が強くてもポートレート撮影を続けることにしました。
こうして、モデルさんと共にシネマチック写真を創り上げることも大切なことんです。
撮影した時の『衣装』
そして衣装については、僕が事前にモデルさんのインスタグラムを見ていて、「この衣装で撮ってみたい」と思っていたアジアンテイストの衣装を着てもらいました。
この時のモデルさんは、九州地方や関西地方で企業モデルとしても活躍されている『レナ(@rnea_1998)』さん。
ファッション好きのレナさんの手持ちのアジアンテイストの衣装で、「この衣装で撮りたい」と言うことを事前に伝え、海外の自然の多い民族風の写真をイメージ。
言うなら、ジブリアニメに出てきそうな大自然の夕日の世界観です。
とても雰囲気が出てますよね。
アクセサリーもアジアンテイストの衣装に合っていて、新緑の季節のポートレート撮影に違和感なく馴染んでいます。
最後に
今回のような新緑の季節のポートレート撮影で、シネマチックな写真にするためには、
場 所 : 自然の多い場所
天 候 : 晴れの日
風 速 : 弱くても強くても問題ない
衣 装 : 民俗調の衣装
を意識することで、物語性を感じる写真を撮ることができます。
新緑の季節は緑が鮮やかな季節ですが夕日のオレンジを組み合わせると、さらに懐かしさや大自然の民族風な絵を作ることができます。
万が一、緑を強調しすぎたと感じた時は、焦らずにLightroomで色補正をすることで、イメージに近い写真にすることができますよ。
ただし、カメラの技術を上げることを考えるなら、ポートレート撮影をする時点である程度イメージしている世界観を作れるようにした方が良いです。
僕もまだまだLightroomに頼っている部分はありますが、ある程度ポートレート撮影の時にイメージした世界観を作れるようになってきました。
一番イメージに近づけやすいのが、単焦点レンズを使ってポートレート撮影をすることなんですけどね。
写真家リョウの額装作品
coa#07『ゆらぎ』
日常の中に見つけた
アートな世界。
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