【シネマティック写真】京都の写真家リョウが撮るシネマティックな世界とは

京都で写真家として活動をしていて写真から学んだこと、それは「人らしさが感じられる写真を撮る」こと。

「シネマティック写真ってどんな写真なの?」
「シネマティック写真とエモい写真は何が違うの?」
「どうして暗い写真ばかり撮るの?」

今でもそういった質問を受けることが多いので、今回は、京都で写真家として活動をしている僕が撮る『シネマティック写真』についてお話ししようと思う。

「もっとこう心に響くような写真を撮って欲しい」
「他の人と違った自分らしさを表現できる写真を作りたい」

そう言った悩みがあるなら、ぜひ『シネマティック写真』というジャンルを参考にして欲しい。

シネマティックとは

そもそもシネマティックとは、「映画のような」とか「映画の質感」というような意味で使われることが多いが、僕が撮る『シネマティック写真』は、映画のワンシーンのようにストーリーを感じる写真で、その瞬間の感情を写真に撮ってそのシーンを永久に残す意味で使っている。

「カメラ機能のシネマティックモードで撮るのと何が違うの?」

と思うかもしれないが、ただ映画のような質感にするだけではなく、カメラの前に被写体の心の中の感情をうまく引き出して、その人らしく違和感のないシーンを撮る。

これが僕の考えたシネマティック写真である。

僕はよく「ストーリーを感じる写真」といっているが、その写真を見たときに、その写真がどんな想いで撮られたものなのか、どんなシチュエーションで撮られた写真なのかが想像できる写真。

それが、ストーリーを感じる写真だと僕は思っている。

エモい写真とシネマティック写真の違い

最近、SNSでもよく聞くようになった「エモい写真」と何が違うのかということだが、正直なところ「エモい写真」と「シネマティック写真」との境界線は曖昧な部分で、見る人の印象に左右されてしまうものでもある。

ただ僕は、自分が撮影する写真は「エモい写真」ではなく「シネマティック写真」だというこだわりがある。

エモい写真

僕が感じた「エモい写真」は、「かわいい」「綺麗」「癒される」のように、その写真を見て心が動かされて感情がプラス(ポジティブ)になれる写真

写真だけではなく、音楽を聴いていて元気になれると感じれば、その曲は「エモい曲」になるだろう。

例えば、僕が思う「エモい写真」は、こちらの記事で紹介したレトロかわいい子供の写真だ。

シネマティック写真

次に「シネマティック写真」は、写真を見ているとその写真を撮影した写真家の想いが見えてきたり、その写真を撮影した背景にあるストーリーを想像したくなる写真

プラスな感情だけではなく、時にはネガティブな感情を表現した写真もあり、そのネガティブな感情が人らしさを感じる写真になる。

これが、「シネマティック写真」である。

アート写真家リョウ シネマティック
モデル : Tomomi(@ikatomomi)さん


モデル : 海国りん(@/mikunirin_)さん

僕の写真は暗いが心にひびく

僕の写真を見た人は、「リョウさんの写真って暗めだけど不思議と心にひびく写真ですね」という印象をもってもらえているようだ。

その通りで、僕の写真は暗く憂鬱な感情に見える写真が多いが、暗く憂鬱な感情に僕は人らしさを感じている。

アート×写真家リョウ 作品撮り
モデル : 葵まりあ(@maria010____n)さん

もちろん、明るい写真、かわいい写真、綺麗な写真は、人の心がリフレッシュされて、前向きになれるので素晴らしい写真だとは思う。

ただ、どんな写真も明るく撮れば良いものではなくて、時には人らしいネガティブな部分を表現することも大事なことではないだろうか。

ネガティブな世界を見てもらうことで「自分も今、この写真のような感情だ」と共感してもらえるし「この写真家の写真を見ていると安心する」と思ってもらう事もできる。

人は他の人の弱い部分が見えると「自分と同じ経験をしている人だ」と感じて、そこに仲間意識が芽生えて「安心」するものなのかもしれない。

僕のこれまでの人生が暗かったわけではなく、楽しいこともあれば、綺麗な景色で心がリフレッシュされてプラス思考になることも多い。

自分らしい写真を追求していくうちに「シネマティック写真」「雨の日写真」「アート写真」という、人間味のある弱い部分を表現した写真が自分らしい写真なんだと気づくことができたというわけである。

京都の写真家リョウのポートフォリオサイトはこちら

無理に意識しない

写真家も流行りの写真を勉強することは大切なことで、常に「流行りの写真」をインスタグラムなどで情報を見なければいけない。

だけど、無理に流行りの写真を意識しすぎると、自分らしい写真が撮れなくなって競合の中に埋れてしまうのである。

その写真家だから撮ることができるという独自性のある写真を作り、その上で、流行りの写真にチャレンジすればいいのだ。

自分らしさのある写真は大切

以前に知人のフォトグラファーから言われた言葉が、僕はすごく心に響いている。

「リョウさんが撮る写真は他の人とは違って暗めだけどストーリーを感じるし、この写真を見たらリョウさんの写真だってわかるから無理に明るく撮る必要ないよ」

僕はその言葉を聞いて、とても励みになった。というのも、それを言われるまでの僕は「暗い写真ばかりで一般うけしない写真だなぁ、、、。もっと明るめがいいのかも」と悩んでいたことがあったからだ。

そんな時に知人のフォトグラファーから言われたこの言葉が心にささり、「雨の日の憂鬱な表現も、暗めのシネマティックな表現も自分らしさ」を大切にしようと思えるようになった。

「シネマティック写真」という写真ジャンルは、一部のコアな人にしか受け入れてもらえないかもしれないが、それを撮り続けることが大切なのである。

僕はこれまでに15名のモデルの方と作品撮りをしてきたが、それも写真家とモデルの関係を理解できていたから、僕の作品撮りを受けてくれたのだと思っている。

プロフィール写真は大事

僕の写真は暗めの写真で、ストーリー性を意識したシネマティック写真である。正直、ブライダルの前撮りや卒業記念写真には向いていないだろう。

ただ1ついえることは、アート制作活動に関わっている僕だから撮ることができる写真であり、人らしさが感じられて共感されやすい写真を目指している。

今の時代はSNSのアイコンに使う写真はとても重要なもので、サイトのプロフィール写真と同じように、第一印象でその人の価値が決められてしまう部分

「フォロワーを増やしたいのになかなか増えない」
「毎日投稿を続けているのにアクセス数が少ない」

その原因は、そもそもプロフィール写真にこだわっていないからなのかもしれない。

もちろんプロフィール写真だけでフォロワーが増えるわけではないが、SNSのプロフィール写真はフォローをする入り口で、プロフィール写真に魅力を感じなければ、投稿文すら読んでもらえない。

SNSを見ていてフォローしたくなる流れをイメージすると、「検索 → SNSのアイコン → プロフィール欄 → 投稿写真 → 投稿文 → フォロー」という流れが多いだろう。

プロフィール写真の例

ではここで、4つのSNSプロフィール写真の例を見ていくことにしよう。

ちなみにここで紹介するプロフィール写真は、実際に使われているものではなく、僕が「このプロフィール写真があったら気になる」と感じる写真のイメージで、僕自身が撮影した写真ばかりだが、ご理解いただいた上でイメージして欲しい。

まずはこちらのプロフィール写真のイメージ画像です。

プロフィール写真撮影 COAフォト

モデルは、海国りん(@/mikunirin_)さん。

雨の日に撮影をさせていただいたのですが、俳優を目指していることもあって、雨の日の感情をとても自然に表現してくれた。

このようなプロフィール写真を見ると、どんな投稿をされているのか気になって見たくなってくる。

次はこちらのプロフィール写真のイメージです。

プロフィール写真撮影 COAフォト

モデルは、Tomomi(@ikatomomi)さん。

「インフルエンサーを目指したいけど顔出しをしたくない」という人も多い。そんな場合は、このプロフィール写真のように顔の一部分だけを出すとか、うしろ姿でも十分で、その方が顔が気になって投稿を隅から隅まで見たくなってしまう。

次はこちらのプロフィール写真のイメージです。

プロフィール写真撮影 COAフォト

モデルは、hachi(@hachi_24_8)さん。

余白を使ってシンプルにつくったSNSのプロフィール写真は、白くてクリーンで透明感のある写真になるので、投稿もシンプルな画像を意識すれば、安心感のあるアカウントというイメージをもってもらえるだろう。

そして最後はこちらの写真。

プロフィール写真撮影 COAフォト

モデルは、Mai(@xx_mogu_xx)さん。

モノトーンのプロフィール写真にすることで、クリエイティブなSNSアカウントだということをアピールすることができる。

デザイン関係、アート関係、クリエイティブ業界に関わる場合は、こういった写真をSNSのアイコンにすると、どんな経歴があるのかプロフィールを読みたくなる。

スマホでは伝わらない部分を一眼レフでカバーする

僕はよく「スマホでは伝えきれない部分がある」と言っているが、正直なところ、プロフィール写真をスマホで撮るのはもったいないと思っている。

もちろん今の時代は、高性能のカメラを搭載したスマホもあるが、画質が綺麗というのは表面上のものであって、ファンになる人は、そのアカウントの「裏側」も含めてファンになるものである。

例えば、SNSでたまたま気になるSNSのアカウントがあったとしよう。

投稿に魅力を感じて見たのに、使われているプロフィール写真がスマホで自撮りした写真だったら「思ったほどSNSには力を入れていないのか」と魅力が半減してしまう。

「こだわって撮影してもらった写真じゃなくて適当に撮った写真だったんだ」と少し残念な気持ちになるかもしれない。

だけどもし、アイコン写真をフォトグラファーに撮ってもらったものだったら、「すごくこだわりが強くクリエイティブな人だ!」となって、さらに興味がわくかもしえない。

投稿に使う写真はスマホで撮影した写真を使う方が親近感をもってもらえるが、SNSの入り口となるプロフィール写真は、こだわりのある1枚にした方が興味をもってもらいやすい

それがスマホでは伝えきれない部分で、そこを一眼レフでカバーするということである。

プロフィール写真撮影

「フォロワーにつながるプロフィール写真をつくりたい」

SNSの活用が重要視されている今の時代だからこそ抱える悩みではないだろうか。

ブランディングやマーケティングを売りにしている企業のブログを見ていると、「SNSのアイコンは顔出し必須」と書かれているのを見るが、100%顔出しが必要というわけではない。

横顔でも、後姿でも、シルエットでもフォロワーが多い人はたくさんいる。

その人らしいプロフィール写真なら、横顔でも、後姿でも、シルエットでも魅力を感じてもらうことができる。

重要なのは、ユーザーをどうやって引きつけて、どうやって収益につなげていくのかという部分になる。

「SNSは毎日投稿が効果的」と言われているが、中身の薄い投稿では毎日投稿の意味がない。

決められた機械的な投稿をするのではなく、人らしさを感じるユーザーの興味を引く投稿がフォロワーを増やす唯一の方法だ。

そしてSNSのプロフィールのアイコンでさらに興味づけをすれば、さらに認知度を上げることができるだろう。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP