写真家という職業に憧れる人にとって、ただ「写真が撮りたい」という情熱だけでは、成功を手に入れるのは難しいもの。
プロの写真家として歩んでいくためには、具体的な目標を設定してそれに向かって進むことが必要不可欠ではなだろうか。
この『目標設定』とは、単なる夢や願望ではなく、プロとして生きていくための道筋を示すもので、『目標設定』ができていないと、思い描く未来もボンヤリとしたものになってしまう。
そうなってくると、だんだん「自分は何のために写真を撮っているのだろう?」と迷いがでてしまうので、年に1回はその年の自分を振り返って、新たな目標設定をすることが大切だ。
目次
なぜ『目標設定』が大切なのか?
まず『目標設定』はとても大切なことで、目標をもつことで進むべき方向を明確にすることができる。
例えば、日々の練習や写真家の活動においても「どのような写真を撮りたいのか」「どのようなスキルを身につけたいのか」を具体的にイメージすることができるし、自身の活動に集中することができる。
それに、小さな目標を設定して少しずつ達成することで、自分の行動に自信がついてモチベーションも上がる。
プロの写真家としての成功を目指すために、自分自身の目標を細分化することはとても良いことで、万が一失敗したとしても、何をどのように軌道修正をすればいいのかが見えてくる。
たとえば僕の場合は、次のような段階的な目標を設定したことで、写真家として収益につなげることができた。
2、モデル撮影の実績を増やす
3、東京で活動ができる写真家になる
では1つずつご説明しよう。
目標1、モデルと撮影ができるようになる
まず、どんな写真家になりたいのかをイメージするところから入るが、僕の場合は『人物を被写体にして心が揺さぶられる写真を撮る写真家になる』が最初の目標だった。
最初は自分がどのような写真を撮りたいのか曖昧なイメージしかなかったが、写真を撮り続けていくうちに自分らしい写真を見つけることができる。
それが僕の場合は『映画のワンシーンのようなシネマティック写真』だった。シネマティック写真については、こちらの記事で解説をしているので読んでほしい。
とにかくまず、モデル撮影の経験がなかった僕は、まず被写体となるモデルを探し、撮影できるようになることを最初の目標に設定した。
モデル撮影は、ただのポートレート写真とは違い、相手の感情やストーリーを引き出して写真で表現する力が求められるもの。
初めてモデルを撮影した時はとても緊張したが、どんどん経験を積んでいくと、どのようなアプローチで撮影を進めればよいのかが分かってくる。
モデルを撮影するメリットは、
・モデルとのコミュニケーションを通じて相手の魅力を引き出す力も磨かれる
であり、それが撮影のスキルアップにつながる。
モデルと撮影をする時に写真家が意識することを下記の記事でまとめている。
目標2、モデル撮影の実績を増やす
次に僕が目標に設定したのが「モデル撮影の実績を増やす」ことである。
具体的には、撮影回数やモデルの人数を増やし、様々なタイプのモデルの方との撮影を経験すること。
そうすることで、どんな状況でも臨機応変に対応できるようになってスキルがどんどん磨かれていく。
他の写真家に比べると、僕が撮影したモデルの人数は16名で少ない方だと思うが、その1人1人の撮影にはとても価値を感じていて、僕にとって良い経験になっている。
モデル撮影の実績を増やすことで、作品の幅も広がって僕のポートフォリオサイトも充実していく。
ポートフォリオは、写真家としての信頼を得るための重要なツールであり、新たなクライアントやモデルとの出会いにつながるきっかけにもなる。
写真家がポートフォリオサイトを持っておくメリットについては、下記で詳しく話している。
こうしてモデル撮影の実績が増えることで、自分が成長していることを実感できて自己肯定感を高めることができる。
モデル撮影の実績が増えることは、写真家としてのモチベーションを保つうえで大きな支えとなるだろう。
目標3、東京で活動できる写真家になる
そして3つ目の「クリエイティブな街、東京でも活動できる写真家になる」という目標は、写真家として認知度を広げる大きなチャレンジになる。
東京は写真業界に関わらず、クリエイティブ業界の中心地であり数多くの才能が集まる場所である。
そこで活躍をするためには、自分の作品に確固たるスタイルを確立し、他の写真家とは違った独自性のある表現力を身につける必要があり、東京で活動することは、写真家としてのキャリアを築くうえで大きなアドバンテージとなる。
2024年から僕は思いきって東京のモデルの方との撮影を視野に入れつつ、東京都いうクリエイティブな街に馴染むように経験を積んでいる。
東京へ行くと、多くのクライアントやアートディレクターとの出会いもあり、他の写真家との情報共有を通じてさらに成長することができるだろう。
それに、東京にはギャラリーや展示スペースも多いため、自分の作品を発表する機会も増やすこともでき、作品を発表することで、自分の写真の魅力や価値をより多くの人に伝えることができ、新たな仕事へとつなげることができる。
『目標設定』をすることでプロとしての道が開ける
どんなことにも共通して言えることだが、目標を設定することでプロとしての道筋がより鮮明になる。
漠然とした夢を抱くのではなく「何を目指して、どのように進んでいくか」を具体的に描くことで成長が実感でき、モチベーションが高まって継続することができる。
目標を達成するには、時に迷いや挫折が訪れることもある。だけど、そんな時も『目標』があれば、その度に初心に振り返って自分が目指す未来に向かって再び歩み始めることができる。
特に、プロの写真家としての活動は孤独なことが多く、自分の実力と向き合い続ける忍耐力が求められるが、目標があればそれが心の支えとなり前に進む力を与えてくれる。
モチベーションを保つための習慣
目標設定に加えて、日常的にモチベーションを維持するための習慣も大切だ。
たとえば、他の写真家の作品を観賞したり、写真家やモデルが発信しているコラムを読んだりすることで、新しい視点やインスピレーションを得ることができ、それが写真表現のアイデアにつながることも多い。
僕がよく見る写真公開サイト[YouPic]について解説している記事があるので、参考にしてほしい。
そして、モデルを撮影する上でモデルの気持ちを考えることも大切なので、僕がよく読むモデルのコラムサイトはこちら。
他にも、自分が撮影した写真を振り返り、自己分析を行うことも成長につながる。
こうすることで、自分が今どのように成長しているかが確認できて、さらに高い目標へのチャレンジする意欲を高めることができるだろう。
最後に、目標が未来をきりひらく
ここまでの内容をまとめると、プロの写真家として生きていくには『目標設定』は欠かせないものである。
僕の場合は、「モデルと撮影する」「撮影実績を増やす」「東京で写真活動をする」など、具体的な目標を持ったことで、進むべき道が明確にでき、自分の成長を実感しながらシネマティック写真を撮る写真家へとつなげることができている。
こうした目標を持つことで、迷いや不安に囚われることなく、自分の理想とする写真家像に一歩ずつ近づいていけるだろう。
未来に向けたビジョンを明確にし、一歩ずつ積み重ねていくことで、いつかその目標が現実となる日が訪れるはずだ。
あなたもプロの写真家を目指しているなら、目標を設定して見てはいかがだろうか?
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