こんにちは、アート×写真家リョウ(@ryo_creativephoto)です。
「雨の日のポートレート撮影でモデルを魅力的に撮りたい!」
そう思ったことはありませんか?
雨の日の撮影になると「一眼レフが濡れて故障したらどうしよう」とカメラの心配に意識が向いてしまい、撮影に集中できないことがあります。
それが理由で「いい表現をしてくれたのに雨のせいでモデルの魅力が伝わらない写真になってしまった」ということもよくあります。
だけど雨の日のポートレート撮影は、少しの工夫で雨の日の写真がシネマティックになります。
それにはまず、雨の日のポートレート撮影に集中できる環境を選ぶこと。
雨の日のポートレート撮影に集中するには、撮る側に屋根がありモデルには透明傘をさしてもらって撮影できる場所があれば、雨の日のポートレート撮影に集中することができます。
今回の記事では、雨の日のポートレート撮影に集中するために適した環境とモデルの魅力を伝える4つの撮影テクニックについて話したいと思います。
目次
雨の日ポートレートに集中できる環境
雨の日らしさを演出するなら、やっぱり屋外で撮影するのほうが魅力的な写真になります。
もちろん室内で撮影することもできますが、頭上からの電気の光で顔に違和感のある影ができたり、照明機材を準備する必要があります。
せっかく晴れの日とは違ったシネマティックな写真が撮れるのに、室内での撮影に変更するのはもったいないですよね。
雨の日のポートレート撮影でも、ストーリー性のある写真を撮ることができるので、ぜひこれから紹介する環境でポートレート撮影をしてみてください。
撮る側に屋根ありが理想
雨の日は『憂鬱』な感情をイメージしやすく、見る人の心をゆさぶる写真を撮るチャンスです。
そこで雨の日の撮影に集中できる環境を考えると、撮る側には屋根がある場所、モデルさんには傘をさしてもらって雨の中に立ってもらえる場所が理想です。
たとえば、以下のような場所が 思い浮かびます。
- 電車が走る線路の高架下
- 車が走る幅の広い道路の高架下
- 川をまたぐ大きめの橋の下
そういった場所で撮影することで、撮る側は傘をささずに一眼レフをぬらすこともなく撮影に集中できます。
雨の日のポートレート撮影で、僕がいつも撮影で使う場所を紹介しておきます。
ちなみに僕は関西在住で、大阪、京都、滋賀、兵庫、奈良が主な撮影場所になりますが、探せばどこにでもあるような場所なので探してみてください。
事前に下見(ロケハン)をしておくと、より写真のイメージができて、スムーズなポートレート撮影をすることもできます。
電車が走る線路の高架下
大阪にある阪急『中津駅』の線路の高架下。
電車が走る線路の高架下は、線路と線路の隙間からは雨が降ってきますが、雨にぬれずに撮影できるベストなポイントもあります。
しかも、モデルさんだけに自然の光が差し込む場所もあったりするので、ドラマチックな写真や幻想的な写真を撮ることができます。
どんな写真になるのかは、僕が撮影した写真があるので後ほど紹介いたします。
車が走る幅の広い道路の高架下
ここは、京都府久御山町の国道の下にある高架下トンネルです。
京滋バイパス(有料道路)の下を走る国道があり、さらにその下にあるトンネルになります。
高架下はトンネルのように暗い場所になるので、ストロボを使用することも多いと思います。
一眼レフに付いてるストロボでは、あまり綺麗に撮ることができないので、できれば外部ストロボを使うことをおすすめします。
下記の記事で外部ストロボについて解説している記事があるので、そちらを参考にしてみてください。
高架下で撮影をする時に注意することは、歩行者の迷惑にならないように撮影しなければいけません。
人が通るときは撮影を中断して、通り過ぎたあとに撮影を再開するようにしましょう。
川をまたぐ大きめの橋の下
この場所は兵庫県の国道2号線で、武庫川をまたぐ『武庫大橋』という場所です。
川をまたぐ大きな橋の下は、時期によっては人通りが少なく雨の日の撮影に集中する場所に向いています。
橋げたも電灯がない場所がほとんどなので、クリップオンストロボは必須になります。
ただし、橋げたで雨の日のポートレート撮影をする場合は、モデルさんにも相談した方がいいでしょう。
理由は、雨の日の橋げたは人通りも少なく、明かりもない場所が多いため不安になるモデルさんが多いからです。
初対面のカメラマンと初めてのポートレート撮影の場合はとくに警戒心が強くなるので、できるだけ、ある程度の人通りがある場所を選ぶようにしましょう。
どうしても橋げたで撮影をしたい場合は、そのモデルさんと何度か街中での撮影をして信頼されてからの方がいいです。
ポートレート撮影ではモデルさんの不安を取り除くことも重要で、それが魅力的な写真にもつながります。
傘をさして撮影するのはダメ?
雨の日の撮影で、撮る側が傘を持って撮影するのはとても大変です。
片手には傘、もう片方の手には一眼レフを持つことになって、両手がふさがっている状態が長い時間続きます。
そうなると、晴れの日よりも体力を使ってしまい、たとえ1時間のポートレート撮影でも集中力が持ちません。
「傘の柄の部分を肩にかければ両手が空いて撮影できるんじゃない?」
と思うかもしれませんが、傘の柄の部分を肩にかけると不安定になって、傘のバランスをとることに意識が向いてしまいます。
僕も何度か経験がありますが、少し強い雨の中で肩に傘の柄の部分を乗せて撮影していたら、傘が肩から落ちて、結局一眼レフが雨にぬれてしまいました。
すぐに屋根のある場所へ移動して、一眼レフを専用の布で拭いたので、故障にはつながりませんでした。
だけどポートレート撮影を中断させてしまったこと、モデルさんの貴重な時間を無駄にしてしまったことで申し訳なさが残ってしまいました。
そんな時に限ってレンズのフタを落としたり、ストロボを落としたり、傘が壊れたり。
その経験を活かして、雨の日のポートレートを屋根のある場所で撮影するようにしたら、撮影に集中することができました。
雨の日のポートレート4つの撮影テクニック
ではここから雨の日のポートレート撮影で、僕が意識している『雨の日のポートレート4つの撮影テクニック』をシェアします。
これより僕が意識している雨の日ポートレートの話をする上で登場するモデルさんは、実際に僕が雨の日に撮影させていただいた『葵まりあ(@maria010____n)』さんと言う方。
アイドル活動もされていて、YouTubeにも数多く投稿されているモデルさんです。事前に今回の記事への使用を許可していただきました。
当記事の最後の方でモデル『葵まりあ』さんについても紹介しているので、ぜひインスタやYouTubeをご覧ください。
透明傘をうまく活用する
雨の日のポートレートを魅力的にするには、やっぱり透明傘はとても効果的に使えます。
僕は事前に「透明傘できてほしい」と伝えるのを忘れてしまったのですが、そこはモデル葵まりあさんの経験で、透明傘をさしてきてくれました。
雨の日のポートレート撮影で透明傘が良いところは、次の3つ。
- 背景が見える
- 傘についた雨つぶがさらに魅力を上げてくれる
- 透明傘越しにモデルさんを撮影することができる
透明傘の使い方につて解説している記事があるので、そちらを参考にしてみてください。
そもそも色付きの傘で撮影すると、顔に傘の色が反射してしまって、レタッチする場合にすごく大変です。
傘の色が顔に反射してしまうことで、顔色が悪く見えてしまうこともあります。
顔に傘の色を反射させないようにするには、傘の柄を肩にかけてもらって撮影すればいいのですが、そうなると背景が隠れてしまいます。
僕はまれに赤い傘を持ってもらうことがありますが、赤い傘は雨の日の薄暗い風景の中でさしてもらうと、ワンポイントになるので、あえて赤い傘を使います。
その場合は、傘を高く上げて顔に赤い傘の色が反射しないように工夫して撮ります。だけど、やっぱり透明傘は雨の日のポートレート撮影には効果的です。
雨でぬれた道路のレイフレクト効果をねらう
雨の日のポートレートでは、濡れた道路のリフレクト効果をねらうことで、モデルさんの表現した魅力をストレートに伝えることができます。
リフレクトとは『反射した・反響した』という意味があり、ぬれた道路が鏡のようになって、絵画のような写真を撮ることができます。
ただし、リフレクト効果をねらう場合はモデルさんにリフレクト効果を撮ってもいいか確認するようにしています。
なぜかと言うと、モデルさんの中には「下に反射する」ということに、違和感を感じる人もいるかもしれないからです。
ロングスカートやロングパンツスタイルなら問題ないのですが、ショートパンツや少し短めのスカートの場合は「もしかして反射してるかも」「ひょっとして狙ってる?」と不安になるかもしれません。
僕は次のような写真を撮影する場合は、モデルさんに確認するようにしています。
- リフレクト効果(雨や反射する床などある場合)
- 極端なローアングルからの撮影
- 極端なズーム(顔、手など)
- 足元だけの写真(この次に説明してます)
足元ズームで想像をふくらませる
濡れた地面のリフレクト効果があると、足元をズームして撮影するだけで、その先のストーリーを想像したくなります。
この写真を見る人によっては、ネガティブに見えたり、ポジティブに見えたりして、
「雨でも前向きな感情表現に見える」
「憂鬱な感情を表している写真に思える」
と、見る時期や見る人の想像をふくらませることができるため、心がゆさぶられる写真になります。
ただし先ほども話したように、足元を撮る場合も、モデルさんに確認してから撮影するようにしています。
それに、リフレクション効果、足元、手、顔などをズームで撮影したあと、モデルさんにも必ずカメラモニターでチェックしてもらいます。
このカメラモニターをモデルさんと一緒にチェックすることで、
「もっとこんな感じにした方がいいかも」
「こっちの背景でも撮ってみたい」
などお互いの提案をだし合うことで、一緒に魅力的な写真をつくっている感覚になって、撮影のモチベーションを上げてもらうことができるんです。
さびれた古い壁を背景にレトロ感をだす
さびれた古い壁は、レトロ感があっておしゃれな写真にするのに効果的です。
しかも壁が雨にぬれて、その時にしかできない模様になるため、世界に1枚しか撮ることができない魅力的な写真になります。
ポイントは、壁に高さがあれば上に余白をつくることでさびれた古い壁が強調され、よりレトロな写真にすることができます。
上記の撮影で背景にした壁がこちら。
大阪の阪急十三駅から中津駅の間にある壁で、阪急中津駅を降りて線路沿いに十三駅側へ歩いていくと、この壁が見えてきます。
頭上には阪急電車が走っていて線路の真下にもなるので、電車が通るときは大きな音がします。
線路と線路の間には屋根がなく、交互に雨が降るポイントがあるります。
この場所では、撮る側は屋根のある真下で撮影できるので、雨の日のポートレート撮影に集中することができます。
雨の日のポートレート撮影に限らず、ポートレート撮影をする場合に必要なことが『ロケハン(下見)』をすることです。
ロケハンをすることで、雨が降った場合にどのようなイメージで撮影をするのか、撮影場所のベストなポイントはどこかを知ることができます。
ということで、以上のテクニックをまとめると下記のようになります。
- 透明傘をうまく活用する
- 雨でぬれた地面のリフレクト効果をねらう
- 足元のズームで想像をふくらませる
- さびびれた古い壁を背景にレトロ感をだす
今回の雨の日ポートレートのモデル紹介
今回は、雨の日ポートレート撮影に集中できる環境と、モデルの魅力をストレートに伝える4つの撮影テクニックについて話してきました。
心をゆさぶる魅力的な写真をつくるにはモデルさんの協力も必要で、そのモデルさんの表現した魅力が伝わる写真にするのも大切なことです。
偶然にも雨の日の撮影ができた
今回僕は、ポートレート撮影をするにあたって、モデル『葵まりあ』さんのSNS投稿写真を見たときに、
「クールで自分がイメージしている雨の日を魅力的に演出してくれそうな人」
と思ったことでコンタクトをとり、ポートレート撮影をお願いしたモデルさんです。
雨の日をイメージしていても、撮影当日が雨になる確率は低いもの。
だけど今回は、運良くポートレート撮影をする当日が雨になったので、僕自身楽しく撮影ができました。
『葵まりあ』さんの印象
モデル葵まりあさんは、YouTubeを定期的に更新されていたり、音楽活動をされていたり、ご自身でもカメラをしていたり。
多趣多彩な才能を持っているモデルさんです。
最初に葵まりあさんのSNSを見たのは、
オレンジ色の柄入りのスーツを着た、クールでおしゃれな投稿写真でした。
そこから投稿している写真を見ていくと、僕の好きなクールで少し暗めのオールドフィルム調の写真が多かったんです。
「この人を撮影して見たい!」
と思い、すぐにポートレート撮影について、DMでメッセージを送らせていただきました。
すると快くポートレート撮影を受けてくれたので、とても柔軟に対応してくれる人だと思いました。
だけどこだわりも持っていて、『自分らしさ』も持っているモデルさんなので、今回の記事で紹介させていもらいました。
◆モデル『葵まりあ』さんの情報
[ Twitter ]
https://mobile.twitter.com/maria010____n
[ Instagram ]
https://www.instagram.com/maria010____n/
[ YouTube ]
https://www.youtube.com/channel/UCnBINxzqIaaP8QZwiv8ARkg
[ 音楽活動 ]
https://www.tunecore.co.jp/artists/aoimaria
ライブ配信(ポコチャ)が審査をしているオーディション『 #被写体で生きていく』に参加されています。
(現在、オーディションは終了されていますが、葵まりあさんの活動状況などが見れます。)
是非、下記の『葵まりあさんのTwitterアカウント』から情報を確認してください。
#被写体で生きていく というオーディションに参加しています。
宜しくお願い致します。 pic.twitter.com/hQmqpZwOLC
— 葵 まりあ (@maria010____n) June 15, 2022
最後に
こうしてモデルさんとイメージやテーマをシェアすることは、ポートレート撮影の魅力を上げるために大切なことなん。
自分が有名な写真家だったら、撮りたいものを撮ることに集中してもいいのかもしれません。
ですが僕のように写真家として知名度がない間は、モデルさんに協力してもらうことも大事で、モデルさんと一緒に魅力のある写真を作ることで、お互いの価値を高めることができます。
ポートレート撮影に限ったことではなく、プロフィール写真撮影をする場合も、依頼をしていただいた人と一緒に価値のあるプロフィール写真を作ることが大事だと考えています。
それが現在、アート×写真家リョウの撮影サービスへの想いです。
プロフィール写真撮影について、何か気がかりなことがあれば気軽に下記の無料相談フォームからメッセージを送ってください。
写真撮影費用の目安
京都のアート写真家リョウの撮影費用の目安は下記のようになっています。
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