2021年撮影の軌跡 | 03 : ススキはおしゃれで幻想的なアート写真になる

幻想的な人物写真を撮りたくなったら、やっぱり夕日に照らされたススキの広がる草原で撮るのがいいだろう。

ススキの中で人物を撮影すると、幻想的、懐かしさ、アートな世界観を表現できる。

そその写真は、映画のワンシーンのようなシネマティックでもあり、モデルさんからも喜ばれやすい。

僕は時々、夕暮れの写真を撮りに行くが、そこには必ずといっていいほど、心温まるドラマを見つけることができる。

例えば、下記の記事で話しているように、時を超えた心温まるストーリーなど。

そういった夕暮れで人物を撮ると、さらに写真が生き生きする。

ススキで撮る人物写真は心が惹きつけられる

秋になれば、日が沈む直前のオレンジ色の光に照らされた枯れススキ。

その中での人物撮影は、幻想的で心温まるドラマを演出してくれる。

ススキで撮った人物写真の作例

これまでに僕が、ススキの中で撮影をした人物写真をいくつか紹介しよう。

秋にススキが広がる草原の中で、モデルを撮影した写真がこちら。

ススキで撮ったポートレート写真
モデル : 福満香織さん

場所は、奈良県にある「平城宮跡歴史公園」。

背景に広がるススキが、オレンジ色の夕日に照らされて、モデルが一瞬見せた和みの表情を撮ることができた。


次の写真も同じ場所。奈良の「平城宮跡歴史公園」だが、季節は春。

ススキで撮ったポートレート写真
モデル : Renaさん

春のススキは秋とは違い、緑色した草とのコントラストのバランスが良い。

それに心地良い風が吹いていて、揺れるススキと風になびいたモデルの髪が違和感なく草原の中に溶け込んでいる。


続いてこちら。

ススキで撮ったポートレート写真

秋になると、このような幻想的な写真を撮ることができる。

民族的でもあり、スタジオジブリの映画に出てきそうな幻想的な風景。

この時のモデルさんは、少女のような雰囲気があり、周りのススキの風景にとても合っている。

何度か撮影をさせていもらったことがあり、当サイトでも紹介したことがある。

【ロケ撮影で注意すること】
平城宮跡歴史公園でポートレート撮影をする場合、無断で撮影するのは禁止となっていて事前に「許可申請」が必要。詳しくは「平城宮跡歴史公園のホームページ」から管理事務所に相談しよう。

秋のススキの中での写真は、AI搭載のRAW現像ソフト『Luminar Neo』で、多少の色温度を調整しているが、それほど加工していない。

こういった写真を一眼レフで撮るなら、『Mモード(マニュアル)』じゃないと撮ることができない。

幻想的な人物撮影は『M(マニュアル)モード』

おしゃれで幻想的な人物写真を撮るなら、一眼レフの『M(マニュアル)モード』での撮影が必須となるだろう。

P(全自動)モード、Av(絞り優先)、Tv(シャッタースピード優先)だと、カメラに頼った撮影になってしまうので、自分のイメージした世界観を出すことができない。

その点『M(マニュアル)モード』だと、全て自分で設定することができるので、自分らしい背景のぼかしや明るさの写真がつくれるから、作品の自由度が上がる。

さらに、光と影を意識したり構図を意識すると、誰にも真似ができないアートな写真が撮れる。

光と影を意識して独自の世界観をつくる

幻想的な写真を撮るなら、光と影のバランスはとても重要だ。

光をどの角度から当てれば、自分がイメージした世界観を出せるかを知ることができれば、自由自在に写真の世界観を操ることができる。

例えば、ガラス張りで建てられた建造物の中だと、自然光をうまく使えばクリアな写真を撮ることもできる。

オシャレな写真を撮る時は、写真家(撮る側)から見て「逆光」「半逆光」を意識すればいい

『逆行』『半逆光』『順光』では、どんな違いになるのだろう。

『逆光』はエモい写真になる

逆光とは、写真家(撮る側)の正面から太陽の光が当たる位置

逆光は、人物の後ろから太陽の光が当たるので、シルエットや心が揺さぶられる『エモい写真』にしたいときに効果的だ。

逆光で人物を撮ると、エモい写真になりやすいので、僕はよく逆光で撮る。

逆光で撮った写真
モデル : 海国りんさん

『半逆行』は写真にドラマが生まれる

半逆光は、写真家(撮る側)の斜め45°正面から太陽の光が当たる位置

半逆光は、映画のワンシーンのように、シネマティックな写真を撮りたい時によく使う。

人物の顔に太陽の光が柔らかく当たると、写真にドラマが生まれやすいからだ。

反逆行で撮ったモデルの写真
モデル : Tomomiさん

『順光』は表情を際立たせる

順光は、写真家(撮る側)の真後ろから太陽の光が当たる位置

人物の顔に直接光があたるので、表情をはっきり見せたいときに使っている。

ただ気をつけなければいけないのは、撮れれる側(被写体)からすると、正面から太陽の光が直接当たるので、まぶしい顔になったり、顔が白とびしやすくなる。

順光で撮った場合のモデル写真
モデル : itoiさん

順光で人物を撮るときは、目線を横にずらしてもらったり、顔を横に向けてもらったりすることが多い。

F値は開放で撮る

オシャレな写真を撮る場合、F値を開放(F1.4~2.8を目安)にして撮るのが効果的

F値とは「絞り」のことで、カメラに入ってくる光の量を数字で表したもの。

F値の数字を小さくすることを「開放」と言い、カメラに入ってくる光の量が多く背景に「ボケ感」を出すことができる。

主に、人物撮影(ポートレート撮影)に向いている。

F値の数字を大きくすることを「絞り」と言い、カメラに入ってくる光の量が少なく、背景に「ボケ感」がなくなる。

主に、風景写真や商業写真に向いている。

喜んでもらう人物写真を撮るには、F値を「開放」にして、撮られる側が際立つように背景にボケ感を出す方が喜ばれる。

一眼レフの露出を上げる

一眼レフの露出とは、被写体の明るさを調整するもの。

一眼レフで撮影する場合「ISO感度」「シャッタースピード」「F値」の組み合わせで、自分がイメージした写真を撮る事になる(マニュアルモードの場合)。

撮影した写真を一眼レフのモニターで確認した時に、

「周りの明るさはイメージ通りなんだけど人物が暗いなぁ」

と思ったら、露出を一段上げて明るくして撮ることがある。

こうやって、露出を調整して適正な明るさに補正することを「露出補正」と言う。

露出補正を上手く使えば、人物の顔を明るくすることができ、オシャレな美肌効果のある写真にすることもできる。

僕の場合は、LightroomやPhotoshopでレタッチするので、撮影する時はあえて露出を下げて暗めに撮影し、レタッチで全体の明るさを調整することが多い。

僕の写真は、映画の質感のように明暗(コントラスト)の差が少なく、レトロ感のある写真をイメージしている。

ポージングにこだわりすぎず自然な表現を撮る

ポージングにこだわりすぎると、自由度が低い面白味のない写真になってしまう。

僕の作品撮りを受けてくれるモデルの中には、僕のイメージした世界観に合わせてポージングを練習してくる人もいる。

だけど全ての写真がポージングされた写真だとメリハリがなくなって、誰でも撮ることができる写真になってしまう。

もちろんモデルもポージングを試す場として、僕の作品撮りを受けてくれているのだろう。

商業写真ならポージングにこだわる必要もあるが、作品撮りは、いかに人物の自然な表現を活かして独自性のある写真を作るかの練習をする機会でもある。

だから僕は、ポージングにこだわりすぎず、なるべくモデルの自然体を撮るようにしている。

構図を意識してオシャレな写真にする

オシャレに見える構図を意識することも、喜ばれる写真を撮影する1つの方法だ。

当サイトの中で何度も「構図」について話していて、一眼レフでもスマホでも、構図を意識することはとても重要なことだと思っている。

構図について詳しく書いた記事がこちら。

一眼レフでシネマティックに撮る方法

映画のワンシーンのように撮ったモデルの写真

オシャレな写真をさらに魅力的にする『シネマティック写真』について解説しておこう。

映画のワンシーンのようなシネマティック写真

シネマティック写真とは、映画のワンシーンを切り取ったような写真で、そこにストーリーを感じる写真のこと。

「ストーリーを感じる写真?」

と思っただろう。

ストーリーと言っても、動画のように映像で流すと言う意味ではなく、その写真を見て未来の姿や写真撮影した情景が浮かんでくる写真という意味である。

つまり、写真の裏に隠れている、写真が伝えたいストーリーを想像すると言うことである。

実はこの「ストーリーを感じる」ことはとても重要で、企業から写真撮影の依頼を受けた時、企業の先にいるユーザーが、企業のサービスや商品を使用しているイメージを想像させて、購入に繋げる大切な要素である。

詳しくは、下記の記事で解説しているので、興味があればぜひ読んでみてほしい。

自然な表情を撮る

シネマティックな写真を撮る時は、できるだけ人物の自然な表情を撮るようにしている。

先ほども言ったように、ポージングにこだわりすぎると違和感のある写真になりやすい。

できるだけ人物の自然な表情を撮るために、写真家が遊び心を出すことも必要なこと。

遊び心と言っても、撮られる側が嫌がる角度から撮影したり、無理矢理アップで撮ったりするのではない。

話しながら撮るとか、わざとカメラを振って面白いブレ写真を撮ったりだとか。

こうして、息抜きを撮影の合間に入れることで人物の自然な表情を撮ることができる。

撮影する時間帯を意識する

屋外で撮影する場合は、撮影する時間帯を意識する。

より魅力的な写真を撮るなら、早朝(6:00〜10:00)、夕方以降(16:00〜19:00)が幻想的な写真を撮ることができる。

早朝(6:00〜10:00)は、時期によっては薄い霧が発生していることもあり、出はじめた太陽の光が霧に反射して幻想的な写真を撮ることができるだろう。

早朝に撮った琵琶湖の写真
撮影 : 写真家リョウ

夕方以降(16:00〜19:00)になると、夕陽のオレンジ色がとても幻想的でススキが広がる草原で撮れば、スタジオジブリのような世界を撮ることもできる。

夕暮れ時のススキ で撮ったモデルの写真

昼間の時間帯は難しい

昼間のポートレート撮影は、太陽が真上にくるためモデルの顔に影ができやすく、レタッチをする時に頭のてっぺんが白飛びする可能性が高く、ポートレートや作品撮りにはオススメできない。

シネマティックな写真を撮るなら、日が沈みかける夕方(16:00〜)がいいだろう。

朝が弱い人もいるので、そこはお互いのイメージを話し合って決めればいい。

レタッチでさらに魅力を上げる

ここまで魅力的な写真を撮る方法について話してきたが、最終的にはレタッチをして相手に写真データを納品をすることになる。

中には「撮って出し※」を希望する人もいるが、その場合も、レタッチした写真も一緒に添えて納品してあげると喜んでもらえるだろう。

※『撮って出し』とは、撮影した写真データをレタッチをせずに、撮影したままの写真で納品すること。

美肌にレタッチ

撮影した写真の魅力を上げるために、美肌補正することは当たり前だが、美肌補正をやりすぎると逆効果になってしまうので気をつけよう。

美肌補正についての解説記事はこちら。

映画の質感にする

写真に魅力を出す方法として、写真全体を映画の質感に加工するのも効果的だ。

映画の質感には、長時間見ても疲れないと言った効果があり、それを写真に取り入れることで飾りたくなるオシャレな写真にすることができる。

モノクロを入れる

全てがカラーでもいいが数枚ほどモノクロ写真を入れてあげると、相手に喜んでもらえる。モノクロ写真は、部屋にもおしゃれに飾りたくなる。

このように、ちょっとしたプレゼントを添えてあげると

「次回もこの写真家さんに撮ってもらいたい」

と信頼に繋がるだろう。

もしかすると周りにも紹介してもらえて、そこから写真家の知名度が上がっていくかもしれない。

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